紫外線による2種類の『日焼け』《サンタンとサンバーン》

原因も状態も全く違う、2種類の『日焼け』

『日焼け』といった時に連想する状態は、大きく分けて2種類あります。

日に焼けて肌が赤く真っ赤になっている状態(サンバーン)と、
肌が浅黒くなっている状態(サンタン)です。

この2つは、どちらも『日焼け』とくくられていますが、厳密には同じではありません。

基本的な「紫外線を浴びない」という対策法は同じですが、
「どんな紫外線を」「いつ・どのくらい浴びないようにする」のかが少しずつ異なりますし、
日焼け後から回復するまでのケアも違ってきます。

紫外線で起こる『サンタン』と『サンバーン』の違い

 

サンタン

紫外線を長時間浴びたことでメラニンが過剰に生成され、肌が褐色に色付いた日焼けを指します。
ヒリヒリと痛くなったりしないので、気がついたら起こっていることが多く、褐色になってから
約1週間ほどで古い皮膚として表皮から剥がれ落ちていきます。


(サンタンで黒くなった肌)

紫外線を浴びた肌は、紫外線をブロックする機能を持つメラニン色素を
メラノサイトという細胞から生成し、肌を刺激から守ろうとします。

メラニン自体は紫外線から肌細胞を守ることに一役買ってくれるのですが、
紫外線を浴びすぎるとメラニンが大量に生成されてしまい、
肌が全体的に浅黒く「焼けた」、サンタンの状態になります。

一時的に大量に生成されたメラニン色素は、基本的には肌のターンオーバーと共に
表皮から垢となって剥がれ落ちていきます。

しかし、メラニン色素の量が多すぎたりターンオーバが滞ってしまうと、
排出されずに停滞したメラニン色素が色素沈着を起こし、シミやソバカスとなって
肌に定着してしまいます。

サンタンは主に、波長が長く肌の深部まで到達するUVAによって
メラノサイトが刺激されることで起こります。

UVAは晴れ・曇りなどに関わらず、日中の屋外では基本的に降り注いでいます。

また、窓を閉じた室内でも日光が差している所へは届きますので、
室内にいても油断はせず、日中はUVを遮断するタイプのレースカーテンを引いておいたり、
窓にUVカットフィルムなどを貼っておくと安心です。

紫外線を浴びてから3〜4日後からサンタンの症状が現れ浅黒くなっていきますが、
正常なターンオーバーが整っている肌なら
だいたい1週間後〜古い皮膚として剥がれ落ちていきます。

わかりやすく皮がむけてくる場合がありますが、これは紫外線からのダメージを受けた細胞が
極度に乾燥するためです。

日焼けが肌の乾燥を招く原因にもなることがよくわかりますね。

サンタンはサンバーンが起こらない時にも現れることがありますが、
サンバーンを起こすほど強い紫外線を浴びた時には
メラニン色素もたっぷりと生成されているので、サンタンが現れることがほとんどです。

紫外線を浴びた際、サンバーンが起きたにもかかわらずサンタンが起きないという人の肌は
肌をガードしてくれるはずのメラニンが生成されなかったということ。

肌がガードされてないまま紫外線を浴び続けると、
紫外線は連続して肌の深部まで攻撃をしてしまい、肌細胞が破壊されているため、
長い目で見ると肌が黒くなる人よりも
肌細胞の状態が悪い可能性があります。

ただし、メラニン色素がしっかりと生成されても紫外線全てを遮ってくれるわけではないので、
日焼けする前にしっかりと紫外線をブロックする対策を講じるのが一番です。

サンバーン

強い日差しの中で短時間もしくは長時間過ごした時に起こりやすい、
赤みを帯びたヒリヒリと痛む日焼けはサンバーンと言って、
紫外線で起こる「火傷」状態の肌のことを指します。


(サンバーンで赤く焼けた肌)

サンバーンは主に、影響力の強い紫外線UVBが肌に短時間-長時間当たることによって
肌細胞が炎症を起こしている状態で、医学的には日光皮膚炎もしくは紫外線皮膚炎とも呼ばれます。

UVBは特性として波長が短いため、皮膚の比較的浅い所までしか達しませんが、
UVAの1000倍とも言われる威力で肌の炎症を起こし、肌を火傷した状態にします。

炎症は軽度だと赤くヒリヒリするだけにとどまりますが、紫外線を浴びすぎると
水泡を伴った酷い火傷になったり、むくみや頭痛などの原因になることもあります。

サンバーンの怖い所は、強力な紫外線UVBが肌に炎症を起こす際に、
肌細胞の遺伝子、DNAをも破壊してしまう所です。

DNAを破壊された肌細胞は自己修復を行いますが、繰り返し紫外線によって
DNAが傷つけられることで遺伝子に突然変異が起こり、皮膚ガンとなってしまうことも。

紫外線を大量に浴びてから半日後〜24時間程度で症状が現れ、
軽度の場合は2日程度で炎症が治まることがほとんどです。

サンバーンが起こらないようにするためには、
特に日差しの強い場所・時間帯を避けることが望ましいです。

紫外線は、時期は6月〜8月、時間帯は10時〜14時が最も強くなるので外出を避けたり、
物理的にUVを遮断できるもの(日傘やサングラス、アームカバーなど)を身につけましょう。

また、アウトドアを楽しむ際は、直射日光の他にも紫外線の照り返しにも注意が必要です。

雪山の斜面やプール・海などの水面、コンクリートなどに跳ね返ったものを浴びることで、
直接紫外線を浴びる時の2倍も浴びてしまうことがあります。

特に高い山の山頂など大気圏に近いほど紫外線量も増しますし、
新雪の紫外線反射率は80%にものぼりますので、
登山やスキーを楽しむ際は普段以上の紫外線対策を心がけましょう。