紫外線ダメージによる日焼けのアフターケア

いくら万全な紫外線対策をしても、強い日差しを浴びたり長時間浴び続けていたりすると、必ずしも日焼けをしない、紫外線の影響を受けないとは限りません。
紫外線は顔や両手足の他にもデコルテや首の後ろ、足の甲など、対策する際に意外と気付きにくい部位がより多く当たる場合があります。

急激な日焼けの後はもちろんのこと、紫外線対策を十分にしていてもしていなくても、健康的な肌を保つには日焼けのアフターケアが重要です。

紫外線は普段からいくら対策を行っていようと、年中毎日浴びるものです。子供の頃から紫外線対策やアフターケアを心掛けることは、加齢と共に現れるシワやシミを減らすことにも繋がります。

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紫外線で傷んだ肌にはどのようなケアを行えばいいのか、具体的にみていきましょう。

紫外線のダメージケアでやるべきこと

強い日差しでも、曇りで弱い日差しであっても、紫外線を浴びた時のアフターケアでまず一番重要なのは、保湿することです。

日焼けの度合いや紫外線を浴びた量や状況により、やるべきアフターケアの内容は変わります。それぞれ順を追ってご説明いたします。

真っ赤に日焼けしてしまった場合

強い日差しや長時間紫外線を受け続けて肌の表面が赤く火照ってしまった場合、まずやるべきことは火照った部分を冷やしてあげることです。
赤く火照った肌は、軽い火傷を負って炎症を起こしている状態です。放置しておくと、悪化して腫れてくる場合もあります。

火照った部分には、冷たい水や冷やしたタオルなどを優しく当ててください。
氷を直接当てたり冷やしタオルでゴシゴシ擦ったり、肌を刺激することは避けてください。
また、皮膚の表面が剥がれてきた場合、自分で無理やり剥がすことも厳禁です。

更に炎症を招いたり、皮膚の組織にダメージを与えて悪化してしまう場合があります。

保湿は汚れを落としてから

保湿用の化粧水やクリームを塗る前に、まず肌をキレイな状態にすることもアフターケアには重要なポイントです。
ホコリや汗などの皮脂汚れはもちろんですが、日焼け止めをキレイに洗い落とすことも大切です。
日焼け止めが肌の表面に残っていると日焼け止めの成分が肌を乾燥させたり、化粧水やクリームなどの浸透を妨げたりします。

また、日焼け止めのSPF値やPAが高いほど、肌にとって負担のかかる成分が配合されています。
強い日焼け止めを使用している場合は特に念入りに、日焼け止め専用のクレンジング剤があればそれでしっかり落とすようにしましょう。

クレンジング剤は日焼け止めやメイクを落とす他に、毛穴などに詰まった余分な皮脂汚れも洗い流してくれます。
女性に限らず、よく汗をかいたり皮脂分泌の多い男性も、洗顔前にクレンジング剤を使用するとよりサッパリとした洗い上がりになるのでオススメです。

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保湿を行う前に、まずは肌を清潔な状態にするようにしましょう。

日焼けのケアには水溶性の保湿を重視

火照りが落ち着き肌を清潔な状態させたら、まずは保湿に特化した化粧水やジェルなどの水溶性の化粧品をてのひらで優しく塗布してください。
パッティングやコットンでの塗布は患部への刺激となるため、てのひらで軽くおさえてゆっくりと肌に馴染ませるようにしてください。

最初に肌へ塗布する化粧品は、化粧水やジェル美容液などの水溶性のものにしましょう。
日焼けによる乾燥で非常に吸収性の高い状態の肌には、乳液やクリームよりも水溶性の化粧品の方が肌への浸透性が高く、素早く馴染みます。

乳液やクリームなど油性の化粧品には、肌の水分や塗布した化粧水などを上から蓋をする目的もあります。
まずはたっぷりの水溶性の化粧品を塗布してから、乳液やクリームを使うようにしましょう。

美白に特化した化粧品には、主にシミ対策の成分が配合され、保湿力は二の次というものもあります。
日焼けした後の段階では、美白力よりも保湿力を優先した化粧水やジェルを使用するようにしましょう。

主な保湿成分は、以下になります。

  • ヒアルロン酸
  • コラーゲン
  • セラミド
  • エラスチン

また、使用する化粧水やジェルはなるべくヒリヒリとしない低刺激のものを使用するようにしましょう。
特にエタノールを多く含んだもの、香料など保湿や有効成分とは直接関係のない成分を含んだ化粧水は刺激となる場合があるので、なるべく避けましょう。

水溶性の化粧品を十分に馴染ませても肌の表面に乾燥を感じたら、乳液やクリームなどの油性を薄く塗布して肌からの水分の蒸発を防ぎましょう。

日焼け後のアフターケアに美白化粧品はNG?

日焼け後のアフターケアに、色黒やシミにならないよう美白化粧品を使用することはNGというわけではありません。

美白化粧品は、紫外線を浴びたことにより活性したメラニンの働き(シミのもと)を抑える成分が配合されています。
ただし、ビタミンC誘導体など、美白に有効とされている成分を配合した化粧品は、肌に塗布すると刺激を受ける場合があります。

日焼け直後の肌は炎症を起こし、乾燥した状態です。
そこに刺激のある美白化粧品を塗布すると、さらに悪化する恐れがあります。

また、美白化粧品に即効性はなく、シミ予防として1年を通して使用するものがほとんどです。
美白化粧品を使用する場合は、日焼けによる炎症や乾燥が落ち着いてきた頃に使用し、長く使い続けるようにしましょう。

体の表面の内部からも水分補給

日に焼けた後は体内の水分も奪われている場合が多く、体内が軽い脱水症を起こしている可能性があります。

肌の外側から保湿をいくら行っても、体内が水分不足でカラカラでは新陳代謝がうまく働きません。
その結果、肌が受けた紫外線のダメージの回復もスムーズに行われなくなってしまいます。

紫外線を浴びた後、特によく日焼けした時は体内の水分補給も十分に行うようにしましょう。

食べ物で日焼けのアフターケア

水分の他にも、日焼けのアフターケアに有効な栄養素を食べ物やサプリメントから取り入れ、体の内側からケアすることも大変効果的です。

日焼けした後の肌には、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEの栄養素を含む食物やサプリメントがおすすめです。

  • ビタミンA・・・紫外線を浴びて活性酸素(シミやシワのもと)に対する抗酸化作用。
  • ビタミンC・・・メラニンの生成を抑制。抗酸化作用。
  • ビタミンE・・・抗酸化作用。新陳代謝の促進。

各ビタミンの食物について、詳しくは以下のページをご参照ください。

美しい肌の味方、ビタミンの種類と効能が丸わかり

日焼け後のアフターケアで差がつく

日焼けした後で欠かせない3大アフターケアは、以下になります。

  • 炎症・火照った部分を冷やす
  • 水溶性の保湿に特化した化粧品で肌を潤す
  • 体内への水分補給

体の外側・内側から保水させることで、光老化(紫外線によるシミ・シワ・乾燥などの肌トラブル)を防ぐことができます。
また、日焼けをしてからのアフターケアが早ければ早いほど、光老化を抑えられます。

保湿・美白用のパックを使用したり美白用化粧品への切り替えのタイミングは、日焼けの火照りや皮膚の剝け、肌の乾燥化が落ち着いてきた頃に行うとよいでしょう。

日焼けのアフターケアの重要性に、年齢は関係ありません。
小さい頃から気を使うことで、加齢とともに現れるシミやシワの改善にも繋がります。

長時間紫外線に当たったり、しっかりと日焼けしてしまった日は、ぜひ正しいアフターケアを心がけてください。