マインドフルネスとは、瞑想や呼吸法でシンプルな生き方を得る方法

瞑想やヨガ、呼吸法など、心と体を整えて美しさを手に入れる方法が浸透しつつある昨今ですが、最近よく耳にするのが“マインドフルネス”という言葉です。
「自分に問いかけシンプルに生きることで、マインドフルネスを実践している!」
「肌荒れ対策のために、マインドフルネス瞑想をライフスタイルに取り入れているわ!」

なんて人もいるのではないでしょうか?

でも皆さんは、マインドフルネスが何なのかちゃんと理解していますか?
「“マインド”が“心”で、“フルネス”は“満たされる”かな?」なんて具合に、何となく受け入れてはいませんか?
「マインドフルネス」とは「マインド」と「フルネス」の二つの言葉が合わさった造語のように思われがちですが、実はもともと一つの単語です。
しかしその使われ方には二つの意味があります。
この記事では“マインドフルネス”の意味と、健康や美容に与える影響について解説いたします!

マインドフルネスとは?


マインドフルネスには、由来によって二つの意味が存在します。
使われ方や場面によって全く違う意味になるので、押さえておきましょう!

仏教を由来とする“マインドフルネス”

もともと“マインドフルネス”とは、仏教の宗派である「上座部仏教(じょうざぶぶっきょう)」の用語を訳したものと言われ、東洋では3000年以上前から瞑想の形態として知られていました。
「今現在の自分の状況に意識を向け、評価や感情移入をすることなく、冷静に受け入れる心理状態」のことです。

仏教的意味合いのマインドフルネスは、仏教の重要な教えの具体的内容を説いた「八正道」の一つを英訳したものです。
そのため単体で使われることは想定されておらず、八正道の他の教えと共に用いられる、修行形態の一部なのです。

医療行為としての“マインドフルネス”

上座部仏教僧や僧侶によって西洋に伝えられたマインドフルネスですが、仏教色が強いままでは受け入れられにくかったようです。
そのため仏教の文脈や真理、八正道の修行形態などから切り離され、独自の理解が進みました。

西洋で別の解釈が生まれたマインドフルネスは「行動療法の一環」として普及しました。
現在では、マインドフルネス瞑想を通して自分に問いかけることで不安を取り除き、うつ病などの精神疾患を予防する効果が期待されています。

私たちのライフスタイルに取り入れられている“マインドフルネス”は、主にこちらの意味合いだと考えられます。

マインドフルネスは肌荒れに効果的!?


精神の安定を図り、心理的な効果を得られるマインドフルネスは、ストレスなどが原因の肌荒れにも効果があると考えられています。
不安や嫌悪感に対して正直なお肌は、マインドフルネスによってどのように改善されるのでしょうか?
マインドフルネスが、お肌にダイレクトに働き掛けることはあるのでしょうか?

美容に効果をもたらす“マインドフルネス”

精神疾患に効果が期待されているマインドフルネスは「気付き」を得ることで、良好な人間関係や冷静な心理状態を作り出します。
ストレスの軽減や健康管理にも有効とされ、肌荒れなどに対する効果も期待されています。
今、目の前で起こっていることを冷静に受け入れることで暴飲暴食を抑制でき、糖分や脂質の過剰摂取からくる肌トラブルも回避できます。
また「これを食べるとどれくらいカロリーオーバーになるのか」なんてことも冷静に理解できるようになり、ダイエット中に甘いものを欲しがらなくなるのだとか。

脳科学的にも検証が進む“マインドフルネス”

近年、脳科学の分野でもマインドフルネスの研究が進められています。
マインドフルネスを実践することでストレスの軽減はもちろん、自律神経の乱れを改善する効果が実証されているそうです。
訓練を重ねることで発達するマインドフルネスは、ダイレクトに自分に問いかけることで、質の良いライフスタイルを実現することにもつながるようです。

マインドフルネスの実践方法


自分に問いかけ、シンプルに生きることで心身ともに健康になるマインドフルネスですが、具体的には何をすればよいのでしょうか?
初心者でも始めやすい、マインドフルネス瞑想の基本をご紹介します!

マインドフルネス瞑想の実践

マインドフルネス瞑想では、姿勢・呼吸・心の3つを整えることが大切です。
以下の手順で実践してみましょう。

①背筋を伸ばして座り、目を閉じてリラックスします。手は太もものあたりに楽に置きましょう。

②鼻から息を吸い、口から吐きます。このとき無理に長く呼吸したりせず、自然な呼吸をしてください。

③気持ちを落ち着かせて、呼吸に意識を向けます。おへその下の辺りが、膨らんだりへこんだりするのを確認しながら呼吸するといいでしょう。

④集中が途切れて雑念が湧いても、それを「悪いこと」とは考えず、ただ流してしまいましょう。そして再び、呼吸に意識を向けます。

⑤雑念が何度も湧いてくる場合は、不安や焦りを抱いているのかもしれません。そんなときは心の中で「何か不安があるの?」「何を焦っているの?」と、自分に問いかけてみましょう。繰り返し問いかけることで「気付き」を得られ、脳のストレスが解消されていきます。

⑥雑念が解消されたら、再び呼吸に意識を向けます。

これがマインドフルネス瞑想のサイクルです。
初めは5分くらいから挑戦し、慣れてきたらこのサイクルを10~20分程度続けてみましょう。

マインドフルネス瞑想の効果

呼吸を整えリラックスし、瞑想を通して脳疲労やストレスを軽減してくれるマインドフルネス瞑想ですが、最近では企業の研修にも取り入れられているそうです。
疲労やストレスが取り除かれた脳は感覚が鋭くなるとも言われていて、さまざまな能力や思考が研ぎ澄まされる状態になるのだとか。

訓練を積むことで上達できるとされるマインドフルネスですが、一体どのような効果を期待して、多くの人が取り入れているのでしょうか?
以下の3種類の効果が挙げられます。

[精神的効果]

  • うつ病などの症状の軽減
  • 怒りなどの感情変化の低減
  • ストレスの軽減・耐性のアップ

[身体的効果]

  • 自律神経の乱れを改善する
  • 血糖値の改善
  • 免疫力のアップ

[脳機能的効果]

  • 集中力・思考力のアップ
  • 業務処理能力のアップ

マインドフルネス瞑想の注意点

瞑想を実践しようと目を閉じていると、ついつい眠くなることがありますよね。
それは体が疲れているというサインなので、無理に瞑想しようとせず、しっかりと体を休めてください。
居眠りをしてしまうと瞑想とは言えませんので、実践するなら以下の時間帯がおすすめです。

  • 朝、起きたら簡単なストレッチをし、スッキリ目覚めてからの10分間
  • 通勤電車の中で、吊革に掴まりながらの5分間
  • 仕事の合間、休憩中の5分間

これらの時間は居眠りする心配もなく、スキマ時間で気持ちもリフレッシュできます。
はじめは5分程度から始めてみて、慣れてきたら10~20分くらいやってみましょう!

最後に

マインドフルネス瞑想は脳から無駄な思考を取り除き、脳疲労や脳ストレスを軽減してくれます。
常に自分に問いかけたり、自分の呼吸に意識を置いたりするだけで脳や心のデトックスとなりますので、ライフスタイルの一部として取り入れるのもおすすめです。
日常の生活を見直し、本当に必要なものだけを周りに置いてシンプルに生きる。
そうすることで日々のストレスから解放され、心も身体も健康で美しくなれるはずです。