金箔の美容的効果は本当か?化粧品成分に金箔が使われる理由とは

皆さんは、金箔に美容効果があるということを知っていますか?
アクセサリーなどの貴金属や、漆器、陶器の装飾として使われることの多い「金(ゴールド)」ですが、実は体にも良いことで知られていて、化粧品成分としても多く利用されています。

金には血行を促進する働きや殺菌作用、抗酸化作用などがあると言われていて、金箔を使ったありとあらゆる化粧品が巷に溢れています。

では、金箔を使った化粧品は本当に美容効果があるのでしょうか?
化粧品成分として注目されている金箔の、美容効果や健康効果を検証してみましょう!

金は高貴な秘薬!古来より珍重されてきた金


高貴な秘薬として身分の高い人々から珍重されてきた金は、古くから美容成分として注目されていました。
紀元前の昔から貴重な金属として扱われていた金は、錆びないことから美しさや不老不死の象徴とされ、宝飾品だけではなく美容や健康のためにも用いられてきました。
古代エジプトのクレオパトラや中国の楊貴妃は美容のために金を使っていたと言われていて、中国では万能薬として扱われていたとの文献も残っているそうです。

また紀元前の古代エジプトでは金箔の製造が始まったと言われて、その頃作られたミイラから発見された金糸は、美容業界からも注目されました。

金箔による美肌効果は本当か?


美容目的で金を用いるとき、多くの場合が金箔を使っています。
金箔を直接お肌に貼ってパックにしてみたり、化粧成分として配合してみたり、使い方はさまざまです。
一体どんな効果があるのでしょうか?

金箔を貼ると血行が促進される

金属である金箔は、微量の電気を発生しています。
人間の体にも微量な電気が発生しているため、金箔をお肌に貼ることで微弱な電流が作り出されます。
この微弱な電流は血行を促進する効果が期待でき、お肌に良い影響をもたらしてくれます。
血行が良くなったお肌は細胞が活性化し、ターンオーバー周期の正常化やコラーゲン生成の活発化、免疫力の改善など、多くの効果が期待できるのだとか。

エステで金箔パックを体験すると顔全体が温まるとの声を耳にしますが、これは金箔に触れることによって発生する、微弱な電流の効果なのです。

金箔には殺菌作用がある!?

金箔には殺菌作用があると言われていますが、本当でしょうか?
金を含め、重金属には殺菌作用があります。例えば、銀イオンを使ったデオドラントスプレーなんかは有名ですよね。
銀ほどではありませんが重金属である金にも殺菌作用があるため、金箔を配合した化粧品にも殺菌作用が期待されています。

しかし化粧品成分としての金には、強力な殺菌効果があるわけではありません。
お肌の表面で雑菌の繁殖を抑える効果はあるかもしれませんが、不潔で不衛生な状況を打破することは難しいでしょう。
お肌を清潔に保ちたいのであれば、金箔の殺菌作用に頼るよりもこまめな洗顔の方が効果が期待できます。

金コロイドで抗酸化作用アップ!

金箔は抗酸化作用が高いことでも知られています。
鉄などの金属が酸素と反応してサビが出るように、人間の体も呼吸によって取り入れた酸素と反応してサビます。
この現象を酸化と言うのですが、酸化は老化現象の原因とも言われていて、シミやシワなどお肌の衰えを引き起こすのです。

酸化はビタミンやミネラル、ポリフェノールを摂取することで抑制できるのですが、金箔にも抗酸化作用があると言われています。
最近では金をナノ化させた金コロイドが注目されていますが、金コロイドはお肌への浸透性が高く、抗酸化作用も格段にアップするのだとか。

薬にも使われる金の抗炎症作用

抗リウマチ薬としてもっとも古くから使われている薬には、有機化合物と結合させた金が配合されています。
リウマチの代表的な症状に関節の炎症がありますが、金にはその炎症を抑える効果があるのだそうです。
炎症は、白血球から放出される酵素の影響で悪化すると言われていますが、白血球内に取り込まれる性質を持つ金は、白血球の内部で酵素の発生を阻害する役割を果たします。
その結果、炎症の悪化を防いでくれる優れものなのです!

(金を含んだ抗リウマチ薬は患者さんの症状によって、錠剤で使用するケースと注射として使用ケースがあります)

金箔には癒し効果もある!?


ターンオーバーの改善や酸化防止効果、抗炎症作用などで肌トラブルから私たちを守ってくれる金箔ですが、体を癒す効果もあると言うから驚きです!
金箔がもたらす癒しとは、いったいどんな癒しなのでしょうか?

疲れた体とお肌を癒してくれる金箔

先ほどもお話ししましたが、金箔をお肌に貼ると微弱な電流が体に流れます。
この電流により血行が改善されると、新陳代謝が活発になったお肌は健康的に若返ります。
そして微弱電流には、筋肉をほぐすなどお肌以外にも嬉しい効果があります。

微弱電流によって筋肉がほぐれるとリンパの流れも良くなり、凝りや痛みが改善されます。
痛みから解放された体はリラックス状態となり、心身ともにリフレッシュできることでしょう!

金箔を食べても何の効果もない!?


金は強い酸性でも解けたり変質したりせず、食用として体内に入ってもそのまま排出される無害な存在です。
そのため食品添加物として国からも認可を受けており、歯科治療にも頻繁に用いられています。
今、お口の中に金が入っている方も結構多いのではないでしょうか?

ただし注意して欲しいのは、一般的な金箔は純金ではないと言うこと。
用途にもよりますが、金箔は加工する際に別の金属を混ぜていることがほとんどです。
金自体に害はないのですが、金箔に含有された金属の種類によっては中毒を起こす可能性もありますのでご注意ください!

体内で消化吸収されない金は、食べたり飲んだりしても体に特に影響はありません。
金の美容効果を実感するためには、化粧品の成分としてお肌に使うことがおすすめです!

(※金を使用した抗リウマチ薬には、錠剤もございます)

最近の金箔配合化粧品の人気


金箔の成分を配合した化粧品は、今も巷で大人気です。
金箔入りの化粧品を使うと線繊芽細胞が活発になり、お肌の生成に必要なコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンを増進すると言われています。
金箔入りの化粧品を使うとハリのある肌になる!というのが人気の理由です。

しかし金箔は、化粧品成分に配合されていればなんでもいいと言うわけではありません。
血行促進のために微弱電流を求めるのか、抗炎症作用を求めるのかでは、効果的な金箔の形状も違ってきます。

金箔入りの化粧品を選ぶときは、自分が求める効果をしっかりと思い浮かべて成分を見比べてください!

まとめ

古代エジプト時代から装飾品として価値の高かった金は、錆びない性質から不老不死の象徴とされ、薬として扱われていました。
金箔の生成技術が確立すると美容目的でも使われるようになり、クレオパトラや楊貴妃にも愛用されたと言われています。

現在でも金箔の美容効果は広く謳われており、血行促進効果や抗酸化作用、抗炎症作用が期待されています。
また、金箔にはリラックス効果や体を癒す効果もあると言われていて、癒しを求める人の間でも人気です。

外用成分として化粧品に配合されることの多い金箔ですが、口から体内に入っても害にはならず、食品添加物としても認められています。
ただし食品として口にしても消化吸収されず、美容や健康の目的で食べても効果は期待できませんのでご注意を!

近年では技術も進歩していて、化粧品成分として配合される金箔の種類もさまざまです。
効率的に金箔成分をお肌に届けたい場合は、金をナノ化して配合した化粧品がおすすめと言えます。
金箔入りの化粧品を上手に選んで、いつまでも錆びない美肌を作りましょう!