筋膜リリースってなに?ダイエットに良いはホント?!

筋膜リリースって聞いたことがありますか?
最近、メディアでも取り上げられたりしていますが、筋膜リリースって何なのでしょうか。

また、筋膜リリースで痩せるって聞いたけど、それは本当なのでしょうか。

今回は、筋膜リリースとその効果についてご紹介します。 

筋膜ってなに?

筋膜リリースの前に、まず筋膜って何?となる方もいると思うので、ご説明しますね。

筋膜というのは、簡単に言ってしまうと筋肉そのものを覆っている組織のことです。
もう少し詳しく言うと、筋膜は筋内膜、筋周膜、筋外膜の3つに区別されます。

  • 筋内膜は、筋線維を覆っている筋膜です。
  • 筋周膜は、筋内膜で覆われた筋線維を束ねるように覆っている筋膜です。
  • 筋外膜は、筋周膜をさらに覆う一番外側の筋膜です。

筋膜の主成分はコラーゲン繊維で、それ自体に伸縮性はありませんが、網目状に張り巡らされることで伸縮性を生んでいます。

筋膜は同じ姿勢を長時間続けると癒着をおこします。要は、筋膜が筋肉自体にくっついてしまっている状態です。
たとえば、デスクワークを強いられる仕事を続けていたり、仕事中ずっと立ちっぱなしの接客業だったり、あるいは、運動のしすぎ(オーバーワーク)が癒着の原因になりやすいです。
筋膜が癒着すると、筋膜の滑りが悪くなって、筋肉の動く範囲に制限がかかってしまいます。また、癒着によって血液・神経・リンパの巡りも悪くなります。

これにより、肩や首、背中、腰などのコリや痛みにあらわれます。

トリガーポイントってなに?

トリガーポイントは、筋膜に出現しやすい痛みを引き起こす点のことを指し、筋肉が伸縮すると痛みとしてあらわれます。

肩が凝った、腰が痛いというときにマッサージや揉みほぐしのお店に行ったりしませんか?実際に施術を受けたときは楽になるけど、少し経つとまたコリが気になってきたりしますよね。
これは、施術で一時的に筋肉がほぐされているからであって、その原因がトリガーポイントにあるからかもしれません。

トリガーポイントは実際に痛みがある場所と同じ場所にはないことも往々にしてあり、トリガーポイントは離れた場所にも痛みをもたらします。
これを関連痛と呼んだりします。

ある箇所にトリガーポイントができ、それに連なる部分に負荷がかかると新しいトリガーポイントを出現させ、広がっていきます。
トリガーポイントができやすい部分というのは、東洋医学における経穴、いわゆるツボと同じ場所になりやすいです。
トリガーポイントに関しては、現代でもまだ明らかになっていないこともあるようです。

発生原因については、筋膜の癒着と同様、同じ姿勢が続くことや筋肉を使いすぎることが主な要因ではないかと言われ、筋膜の癒着に関係があるようです。

筋膜リリースってなに?

筋膜が癒着し、トリガーポイントもできている状態では、体にさまざまな不調をもたらします。
筋肉が正常に動くには、筋膜が柔軟性を持ち、なめらかに滑る状態が必要です。
筋膜リリースは、筋膜を解きほぐすことで癒着を解消し、筋肉を動かしやすい状態に戻してあげることです。

筋膜リリースは、押し伸ばすイメージで、トリガーポイントを意識して行うと効果が高まります。

筋膜リリースの効果

・首や肩などのコリの解消

筋膜がほぐされることで、筋肉の硬さが解消され、血流も良くなり、コリが解消されます。

・猫背を正す

筋膜は「第二の骨格」と呼ばれていますが、筋膜が癒着すると、体のバランスが歪み、姿勢が悪くなります。
猫背が癖づいている方は、筋膜リリースで筋膜の癒着を解消し、姿勢を正しましょう。
猫背を改善すれば、腰痛の改善にも効果的です。

・疲労回復

血液やリンパの流れが良くなることで、疲労物質や老廃物の排出が良くなり、疲労回復が期待できます。

・むくみ

むくみは血流が滞ることが原因なので、筋膜リリースによって筋膜の癒着をほぐすと、血流が改善し、むくみの解消に繋がります。

筋膜リリースをしたらなんでダイエットに良いの?

ここまでご紹介した内容を踏まえれば、筋膜リリースがコリや痛みの解消に効果があることはわかると思います。
では、筋膜リリースを行うとなんでダイエットに良いのでしょうか。

その答えは・・・

筋膜が癒着している状態というのは、血流が悪くなっているということでもあります。

筋膜の癒着は、なにも筋肉にだけに関わっているというわけではないんです。
当然、筋膜の近くには、血液もリンパも流れていますし、神経も通っています。
筋膜の癒着はさまざまなところに影響を与えているのです。

さて、筋膜リリースを行うことで、血流が改善されます。
血流が改善されれば、代謝が良くなって、老廃物も溜まりにくくなります。

そして、筋膜リリースで筋肉の動かせる範囲が広がれば、いつもは使われていなかった筋肉が動くようになって、カロリー消費が増えます。

つまり、太りにくい体質になる、痩せやすい(運動しやすい)体をつくることになります。

もともと運動不足の方なら筋膜リリース自体の運動量で体重やウエスト周りの数値に影響を与えるかもしれませんが、やはり筋膜リリースだけで痩せるのは難しいでしょう。
筋膜リリースで、筋肉の可動域を広げ、代謝を良くすることで、運動をした際の効果を上げられます。
その結果として、痩せたなどダイエットの効果があらわれるのです。

筋膜リリースが直接ダイエットになるかといえばそうではないですが、ダイエットに良いというのは間違いないでしょう。

筋膜リリースを行う際の注意点

もともとは、理学療法士や整体師など専門的な技術を持っている人が手で直接行うのが一般的でした。

しかし、最近では筋膜リリースを自分で行う方法も広まっており、そのやり方は多様です。器具を使った方法もあれば使わない方法もあり、自分にあった方法でやってみてください。

とはいえ、器具を使うと圧が掛かりすぎて痛みが強すぎると感じる場合には器具を使わないほうがいいでしょう。
かける圧は自分が気持ち良いと感じるくらいの強さで十分です。

また、筋膜リリースは、長時間行えばいいというものではありません。
やりすぎは皮膚や筋肉を痛める可能性が出てきます。
筋膜リリースは一回を適度な時間にして、継続的に取り組むことが必要です。

最後に、次のような方は自己判断で筋膜リリースを行わないでください。

  • 怪我をしている
  • 持病がある

医師など専門家に相談のうえ、取り組むようにしましょう。

まとめ

 さて、いかがでしたでしょうか?普段の生活で、筋膜に負荷をかけてしまっている人もいるんじゃないでしょうか。

筋膜リリースで筋膜の癒着を解消し、筋肉を解きほぐすことで、コリや痛みなど体の不調を改善できます。筋膜リリースを行うときはトリガーポイントを意識してみましょう。
筋膜リリースで血流が良くなることで、代謝も良くなるので、痩せやすい体質に近づきます。さらに、筋肉もよく動くようになるので、運動の効率が高まります。
つまり、筋膜リリースを取り入れることで、ただ運動を行うよりもダイエット効果は高くなると言えます。

体に不調を感じていたり、ダイエットの効率を良くしたいと思っている方は、この機会に筋膜リリースを取り入れてみると良いかもしれませんね。