冷えは美容の大敵。温活で健康的な素肌になる

体の冷えは健康や体調以外にも、美容にも影響を与えます。体が冷えると血行が悪くなり、代謝が下がって肌の乾燥化やむくみ、肌のターンオーバーの乱れに繋がります。その他にも、免疫力の低下や肥満、肩こり、生理不順、頭や体の怠さ、自律神経の乱れなど、様々な不調を起こす原因となります。

この冷えによる不調を防ぐために、体の外側と内側から温めることを「温活」と言います。
体が冷える原因や、体を温めることで改善されるメリット、温活は何を行えばいいのかをご紹介します。

体が冷える原因

体の冷えは寒い冬に限らず、真夏でも起こる可能性があります。
体が冷える原因を、以下にあげます。

  • 冷たい物を飲んだり食べたりする
  • クーラーがきいた部屋にいたりや扇風機にずっとあたる
  • 湯船に浸からずシャワーだけで済ませる
  • 薄着や素足
  • 長時間同じ姿勢で立っていたり、座っている
  • 体を冷やす食材をよく食べる
  • ストレス
  • 寝不足や不摂生、不規則な生活
  • 暴飲暴食
  • 運動不足、筋肉量の低下

夏野菜(キュウリやトマトなど)や菜葉、スイカや梨など水分の多い果物、豚肉、洋菓子などの食べ物は、体を冷やすと言われています。

体の冷えは体感的な寒さだけでなく、ずっと同じ姿勢で血の巡りが悪くなったり、自律神経のバランスが乱れたり、血行や新陳代謝が悪くなることが原因で起こりやすくなります。
また、女性は男性と比べると熱を作る筋肉量が少ないため、体が冷えやすいと言われています。

年齢別冷えの原因

年齢によって、冷えの原因が異なる場合があります。

20〜30代はストレス性の冷えが多く、手足などの末端が冷える症状が主です。冷えを自覚する年齢も、20代後半頃から増えてくると言われています。
ストレス性の冷えは、一定時間の緊張が続くと脳に血流が集中し、指先や手足などの末端から冷たくなっていきます。手足が冷たくむくみを感じたら、血流が悪くなって冷えを起こしている証拠です。

40代〜50代は、女性ホルモンの分泌や自律神経の働きの低下による冷えが主になります。手足だけでなく、肩や背中、お腹や腰の辺りにも冷えを感じます。内臓機能の低下で体の奥まで冷え込む一方、顔が火照ったり頭が逆上せて怠く感じる場合もあります。

60代以降は筋力機能の低下により代謝が落ち、自ら熱を作りにくくなって冷える傾向にあります。いくら体を温めても、熱を持続させる機能が低下しているため、なかなか温まらないと感じる場合があります。

理想的な体温と温活の目標

一般的な理想の体温は、成人で36.5度〜37度と言われています。37度を少しでも超えると微熱に感じますが、健康的な状態で普段から体温が高めの人は、理想的な体温と言えます。
理想的な体温よりも低い場合は体が冷えており、美容以外にも健康や体調などにも影響を及ぼします。
温活は、理想的な体温の範囲内を目標にして行いましょう。

温活のメリット

温活でトラブル肌を改善

温活で冷えを改善すると、以下の美容的なメリットがあります。

  • 顔色がよくなり、ワントーン明るくなる
  • むくみやたるみの解消
  • 乾燥肌や唇のガサガサ、小じわの改善
  • 目の下のクマや腫れぼったい瞼の改善
  • 肌にハリとツヤが出る
  • 肌に弾力が出て、化粧水などの美容成分の浸透性が上がる

冷えによる血行の悪さは、顔色や乾燥化に響きます。肌の新陳代謝も落ち、美肌の条件に必須なターンオーバーが乱れ、乾燥やシミ、シワ、ニキビなど様々な肌トラブルを引き起こします。

温活で血行を良くすると肌のターンオーバーが正常に行われ、肌トラブルが改善されます。乾燥が改善されてハリのあるモチモチな素肌になれば、化粧のノリや顔の血色が良くなり、クマや小じわなどの解消にも繋がります。

温活は健康な体つくりと体調を整える

温活は体全体の血流を良くするので、美容以外に健康面や精神面にも影響があらわれます。

  • 免疫力のアップ
  • 便秘の解消
  • ダイエット効果
  • 冷え性、肩こり、不眠症、更年期障害などの改善
  • 生理痛の緩和
  • 生理不順、不妊の改善
  • ストレス解消

冷えは身体のあらゆる機能を低下させます。温活は冷えを防いで代謝をよくすることで、内臓機能が活発になり体調を整える効果があります。
体調不良を自覚したらすぐに薬などに頼らず、まずは温活から始めて健康的な体つくりを始めてみてはいかがでしょうか。

体温+1度を目標に、普段から温活を意識するには

食べ物で温活

水分を多く含む夏野菜や南国の果物、白砂糖を使用するスイーツなどは、体を冷やす食べ物と言われています。それに対し、暖色系の緑黄色野菜や根菜、黒砂糖や黒豆など黒色の食材は体を温めてくれます。
なお、体を温める食べ物を「陽性食品」、体を冷やす食べ物を「陰性食品」と言います。

  体を温める食べ物 体を冷やす食べ物
野菜 にんじん カボチャ ゴボウ トマト キュウリ レタス
れんこん ねぎ 白菜 なす ほうれん草 スイカ
果物 りんご みかん さくらんぼ パイナップル バナナ メロン
肉・魚 エビ マグロ 白身魚 アサリ 馬肉
飲み物 紅茶 味噌汁 烏龍茶 緑茶 牛乳 コーヒー
その他 チーズ ハチミツ 白米 うどん パン
しょうゆ ピーナッツ 黒豆 化学調味料 コショウ 上白糖
唐辛子 ショウガ ニンニク 洋菓子 豆腐 そば

体を冷やす食材にショウガ、唐辛子、ニンニク、山椒などのスパイスを加えたり、味噌汁にすることも、体を温めるのに効果的です。風邪や夏バテなどの体調不良にも有効なので、体調を整えるためにも体を温める食材を普段から料理に取り入れるといいでしょう。

筋力作りで温活

筋肉をつけることで、体温を上昇させる効果があります。特に、筋肉量が多い下半身を中心に鍛えると良いでしょう。
下腹部・お尻・太もも・ふくらはぎを意識した、下半身を鍛える筋トレが有効です。
また、無酸素運動よりも有酸素運動が効率的に脂肪を燃焼させます。1日20分程のウォーキングや、無理のない速度でのスクワットなど、程よく汗をかく程度を目標に筋トレを心がけてみましょう。

入浴で温活

入浴は夏であってもシャワーで済ませず、年中39〜40度程の湯船にゆっくり浸かるよう意識しましょう。湯船にしっかり浸かると体の芯から温まり、血行を良くしてくれます。

ただし、長風呂には気をつけましょう。汗を大量にかいて体内の水分がどんどん抜けるので、肌が乾燥する原因になります。
また、美容に良いからと半身浴を始める人もいますが、温活には向いていません。半身浴は体の芯から温まらず、冷えを起こす原因となります。肩までゆっくりと湯船に浸かるようにしましょう。

生活習慣での温活

手足や首・腰周り、太もも、下腹部、背中などを冷やさないよう温めるグッズも有効ですが、普段の生活習慣を見直すことで温活に繋がる場合があります。

毎日しっかり三食をバランスよく食べることも、温活には重要な習慣です。食事を抜くと、エネルギー不足で体内で熱を作れなくなるため、冷える原因となります。特に朝起きた時は1日で一番体温が低い状態になるので、体温を上げるためにも朝食はしっかりとることが大切です。

スマホやパソコンの場合、画面の光が脳に刺激を与えるため、体内の特に内臓部の血行が悪くなり冷える恐れがあります。睡眠前にスマホやパソコンの画面をなるべく見ないようにしましょう。