原因は糖化だけ?小じわは3つの原因と4つの生活習慣で悪化する!

ここのところ、美容に関する情報の中に『糖化』という言葉をよく見かけます。
『糖化』とは「体内に蓄積された糖分が老化を引き起こす原因となる」という理論で、小じわなどの老化現象にとってNG行為として注目されています。
しかし小じわなどの老化の原因が『糖化』だけなのかと言うと、決してそうではありません。
今回は糖化だけに注目が集まりがちな小じわの原因と、小じわにNGな生活習慣をご紹介したいと思います!

小じわには3つの原因がある!

最初にお話しした通り、小じわの原因は糖化だけではありません。
小じわには3つの原因があり、これらを知ることでシワ対策に役立てることができます。

原因その1:糖化

私たちのお肌はコラーゲンなどのタンパク質に支えられ、ハリを保っています。
糖化とは、体内に過剰に取り入れられた糖分がこれらのタンパク質と結合することを指し、結合した物質を『AGEs』(エージス)と言います。
AGEsは『終末糖化産物』とも呼ばれ、新陳代謝を阻害し、お肌の老化を招く原因の一つと言われています。
AGEsは、単に摂取した糖分が結合・変化する以外にも、タンパク質を加熱して起こるメイラード反応(焦げ)で倍増する性質があるため、加熱した食材の摂取で蓄積されると考えられています。

原因その2:活性酸素

『酸化』とは酸素と物質が結合することであり、いわゆるサビに代表する「劣化」を意味する言葉です。
活性酸素は体内で細胞を酸化・劣化させ、老化を引き起こします。
お肌の細胞が酸化すると正常な代謝が行えず、お肌の弾力に欠かせないコラーゲンなどの成分が作られなくなります。
その結果お肌はハリを失い、だんだんと小じわが増えてしまうのです!

原因その3:乾燥

小じわに限らず、あらゆる肌トラブルの原因となるのが乾燥です。
お肌が乾燥するとターンオーバー周期を正常に保つことができず、色素の沈着によるシミを引き起こしたり、ニキビ脂性肌を招くこともあります。
乾燥は、極端なダイエットでタンパク質などの栄養分が不足したときや、スキンケアを怠って水分を与えていないときなどにおこりがちです。
対策としては野菜を中心としたバランスの取れた食事を心掛けたり、保水を意識したスキンケアをすることで大幅に改善できる場合も多いです。
水分をたっぷり含んだお肌は紫外線のダメージにも強くなりますので、乾燥を防ぐことは、シワ対策・スキンケアの基本と心得ましょう!

小じわを増やしてします4つのNG生活習慣

小じわを増やしてしまう原因は分かりましたが、その原因を作ってしまう4つのNG生活習慣があることも知っておきましょう。

NG生活習慣その1:砂糖を使ったお菓子や炭水化物が好き

砂糖がたっぷりの甘いお菓子やでんぷんを多く含んだ炭水化物は、糖化を引き起こす糖分の過剰摂取に繋がりやすいです。
甘いお菓子や炭水化物はダイエットのNG食材だと思われがちですが、糖化によってAGEsを発生させ、お肌のハリを失わせる食材でもあることを覚えておきましょう。

NG生活習慣その2:お酒を頻繁に飲んでいる

お酒を飲むことが多い方や、飲む量が多い方は小じわに要注意です!
体内では、アルコールを分解するときに大量の水分を消費しています。
そのためアルコールを分解する頻度が高いほどお肌の水分も消費され、弾力のない、シワになりやすいお肌を招いてしまいます。
また、飲酒をしたときに体内で分泌される『コチゾール』という物質は、お肌の弾力を支えるコラーゲンやエラスチンの代謝を低下させることがわかっています。

NG生活習慣その3:タバコを吸う

先程、小じわができる原因にも挙げた活性酸素ですが、喫煙によって発生することが分かっています。
活性酸素は肌細胞を酸化させ、お肌の弾力を失う原因です。
小じわやたるみを引き起こすだけでなくお肌のくすみや乾燥にもつながり、老け顔になることもあります。
また、喫煙は血流にも悪影響を及ぼすので、お肌に限らず体全体にとってNG習慣だと言えます。

NG生活習慣その4:ストレスを溜め込んでしまう


ストレスは美肌の大敵です!
仕事や人間関係でストレスを感じている方も多いと思いますが、ストレスを過度に溜め込んでしまうと、ホルモンのバランスを崩してしまう場合があります。
ホルモンバランスの崩れたお肌はターンオーバー周期も乱れやすく、バリア機能の低下老廃物の代謝不良を起こしてしまいます。
これらの肌トラブルはお肌の弾力にも悪影響を及ぼし、小じわを招くことになります。

小じわに効くOK習慣はあるの!?

ここまでシワ対策やお肌にNGな習慣をご紹介してきましたが、反対に、スキンケアに効果的なOK習慣はないのでしょうか?
答えは“もちろんあります!”
それは、お肌の生成に必要なコラーゲンやエラスチンを、体の中でしっかりと作っていくことです。
そのためには食生活を見直し、肌細胞が健康になれる栄養素をしっかり摂ることが必須です!
生活習慣で小じわが増えてしまったら、生活習慣で取り返しましょう!

小じわ改善栄養素その1:タンパク質

タンパク質は動物の細胞を構成する主成分で、私たちの肌細胞もタンパク質を中心にできています。
シワ対策としてみずみずしい肌細胞を実現させたいのなら、タンパク質はしっかりと摂っておきたい栄養素です。
タンパク質を多く含む食材には、下記のものが挙げられます。

◆肉類

タンパク質の集合体とも言えるお肉は、タンパク質摂取に有効な食材です。
中でも脂身の少ない赤身肉鶏胸肉ささみなどは、カロリーの過剰摂取も抑えられるのでおすすめです。

◆魚類

タンパク質と言われてお魚を思い浮かべる人はそう多くないかもしれませんが、こちらもれっきとしたタンパク質のかたまりです。
マグロカジキのソテーは食べ応えもしっかりしていますし、サバなどの青魚はコレステロール値改善にも効果的です。
魚類を食事に取り入れれば、レパートリーを増やしながらシワ対策ができるので、一石二鳥です!

◆大豆製品

お豆腐納豆など、日本人は肉食の習慣がない時代から大豆製品でタンパク質を摂取していました。
最近ではビーガン(完全菜食主義者)などの影響で、大豆製品のバリエーションもかなり豊富になってきています。
「お肉の代わりに大豆製品」という選択肢もいいかもしれません。

◆乳製品

牛乳チーズなどの乳製品は、カルシウムやタンパク質など、体に必要な栄養素がたっぷり含まれています。
朝食のときに牛乳を一杯飲んだり、おやつ代わりにチーズをかじってみたり、生活の中に取り入れやすい摂取方法と言えそうです。
ただし乳製品(特にチーズ)には、塩分を多く含むものがあります。
お手軽だからと言って、食べ過ぎには注意しましょう!

◆卵

多くの人が頻繁に食べているですが、こちらもタンパク質摂取の代表食材です。
焼いても、茹でても、生でも美味しい卵。
以前は“一日1個まで”なんて言われていたこともありますが、実際には何個食べても問題ないそうなので、積極的に取り入れてOKです!

【プラスαのお話】
お肌の弾力に欠かせない成分として、コラーゲンが知られています。
そのため、お肌の調子を良くするためにコラーゲンたっぷりの食材を食べることがありますが、実はこの行為はお肌にさほどの効果はありません。
コラーゲンの生成には、トリプトファンという必須アミノ酸が必要なのですが、コラーゲン自体にはこのトリプトファンがほとんど含まれていません。
そのため、コラーゲン自体を摂取しても、自分のお肌にコラーゲンが行き渡るわけではないのです。

小じわ改善栄養素その2:ビタミンC

美肌を作る栄養素として知られているビタミンCですが、体内でコラーゲンを生成するために欠かせない栄養素です。
しかし水溶性であるビタミンCは一日で吸収できる量に限界があるうえ、一度に摂取すると吸収しきれず体の外に排出されてしまいます。
そのため毎食ごとに摂取することが大切です。

◆緑黄色野菜

水溶性のビタミンCは、水に溶けやすく熱にも弱い性質があります。
しかし赤ピーマンパプリカブロッコリーゴーヤーなどの緑黄色野菜は、加熱してもビタミンCが損なわれにくい性質があります。
蒸して温野菜サラダにするなど、工夫して食卓に並べるといいでしょう。

◆果物

アセロラ柑橘類など、果物にはビタミンCを多く含むものがたくさんあります。
しかしこちらは熱や水に弱いので、新鮮なうちにジュースにしたり、生で食べるのがおすすめです!

小じわ改善栄養素その3:鉄分

タンパク質がコラーゲンに変化するとき、欠かせない成分がアミノ酸です。
鉄分にはアミノ酸を作り出す性質があるため、シワ対策食習慣としては外せない栄養素です。
以前は家庭でも鉄製のフライパンやお鍋などを使用していたため、今ほど鉄不足になることは少なかったようです。
しかし現在ではホーロー加工された調理器具が多いため、もともと鉄分を多く含んでいる食材を食べることが大切なのです。

◆カツオ

魚類の中でも、鉄分を特に多く含んでいるのがカツオです。
鰹節100gには5.5㎎の鉄分が含まれているので、和え物などに積極的に入れてみるのもおすすめです。

◆レバー

昔から「貧血にはレバー」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
食感や味にクセのあるレバーですが、鉄分が豊富でおすすめの食材です。
フレンチの食材として、食べやすいレバーペーストもありますので、味や食感が苦手な方は試してみてください!

◆牡蠣

貝類には多くの鉄分が含まれており、牡蠣もその一つです。
生でも美味しい牡蠣ですが、カキフライなどはお家でも調理しやすくておすすめです。
夕食やお弁当の一品として、カキフライを追加してみてはいかがでしょうか。

◆ほうれん草・菜の花

おひたしのイメージが強いほうれん草菜の花ですが、手軽に鉄分を摂れるおすすめ食材です。
最近では冷凍食品でも簡単に手に入りますので、おひたしにして鰹節をふりかけるといいですね!

最後に

小じわやたるみなどの肌トラブルは、毎日の食事や生活習慣で良くも悪くもなります。
最近では肌トラブルの敵として“糖化”をヤリ玉に挙げる風潮もありますが、原因は糖化だけではありません。

ストレスを溜めない健康的な生活習慣や、バランスの取れた食事を心掛けることで、体の中ならスキンケアをすることができます。
お肌は内臓の健康状態をそのまま映しだす鏡だと言われています。

体の中から健康になって、小じわ知らずの美肌を目指しましょう!