皮膚のバリア機能 – スキンケアの基礎

肌のバリア機能

皆さんのお肌には【バリア機能】があります。

いきなりそう言われても、何のこと? と言われそうですが、
簡単に言うと、いろんなモノからお肌を守る力が備わっているということです。
では、何からバリア機能はお肌を守ってくれているのでしょう。

バリア機能はこんなモノから皮膚を守っている

皮膚のバリア機能がお肌を守っていると言われているのは、以下の内容からです。

  • 紫外線
  • 乾燥
  • 雑菌
  • ほこり
  • 外部からの刺激 など

バリア機能は何で出来ている?

角質層と呼ばれる部分の上にできる【皮脂膜】と、【角質層】
角質細胞の中にある【NMF】と角質細胞の外にある【セラミド】
この4つから成り立っています。
厚さは0.02〜0.03mmと、わずかラップ1枚分の厚みです。

お肌の断面図(バリア機能)
  1. 皮脂膜
    体から分泌される皮脂】+【汗】+【垢】+【常在菌】が混ざって出来る。天然のクリーム
  2. 角質層
    垢(あか)としてはがれ落ちる前の、死んだ皮膚の細胞(角質細胞)が
    パイ生地のように10〜20層重なって、わずかラップ1枚分の厚さで、
    肌を紫外線から守ったり、酸化や乾燥を防いだりなどしながら、
    皮膚の滑らかさや柔軟性を維持しています。
  3. NMF
    角質細胞の中
    にあります。
    水分を抱え込む機能があり、角質層に潤いを与える役割をしています。
  4. セラミド(細胞間脂質)
    角質細胞の外
    にあります。
    角質細胞と角質細胞をくっつける役割をしながら、その隙間に水分を蓄えます。

どうやって守っているのか?

1.皮脂膜

お肌のバリア機能の最前線でがんばる役割です。

  • 油分が水分の蒸発を防ぐ
  • 油膜がスベりを良くして、衝撃からのダメージを軽減する
  • 角質層がはがれるのを防ぐ
  • 常在菌が他の雑菌の侵入や繁殖を防ぐ

体内から分泌される皮脂や汗がベースになっていますので、
アレルギーなどトラブルを心配することのない、
自分専用にオーダーされた高級クリームのようなものです。
洗いすぎたり、ゴシゴシこすったりするとダメージを受けるので注意が必要です。

2.角質層

果物の皮が、中の果肉を保護しながらみずみずしく保つように、
人間の皮膚をガードする役目を担っています。

  • 水分を含んで肌の乾燥を防ぐ
  • 細胞の酸化を防ぐ
  • 紫外線から細胞を守る
  • 細胞を衝撃から守る

ベースは死んだ細胞が角質細胞に変化して10〜20層に重なったものです。
強くこすってダメージを受けると、回復するまでに約24時間必要です。

3.NMF

角質細胞の中で水分をたくわえて、角質細胞を潤し、
角質層を弾力ある柔らかな状態に保つ働きをしています。

  • 角質細胞の中に水分をたくわえる

ベースははアミノ酸、PCA(ピロリドンカルボン酸)、乳酸ナトリウム、尿素などの保湿成分が集まったもので、
死んだ細胞が角質細胞へと変化する際に生成されるものです。

自分の4倍もの重さの水を吸収し、一度つかんだ水分はなかなか離さないという性質を持ちます。
NMFが多いほどうるおった角質細胞になります。

細胞のタンパク質から生まれる成分なので、しっかりタンパク質を摂取しないと正常に生成されません。
加齢、睡眠不足、間違ったスキンケア、ストレスなどが原因で減少することがありますので注意が必要です。

4.細胞間脂質(セラミド等)

セラミドは細胞間脂質の主成分です。
細胞間脂質は角質細胞と角質細胞の隙間を埋めてはがれないようにしたり、
水分をはさみ込んでたくわえたりしています。

  • 角質細胞間の隙間を埋めて水分の蒸発を防ぐ
  • 角質細胞間の隙間を埋めて外部の刺激が入らないようにする
  • 角質細胞同士がはがれないようにする
  • 水分をはさみ込んで水分を保持する

細胞間脂質は、死んだ細胞が角質細胞へと変化する際に生成されるものです。
洗いすぎると流れ出てしまいます。

脂質なので生成には必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸/オメガ6脂肪酸)が必要となり、油(脂肪)抜きダイエットを行ったり、加齢、睡眠不足、間違ったスキンケア、ストレスなどが原因で減少することがありますので注意が必要です。

バリア機能を正常に保つためにはどうすればいい?

上記でご説明したように、バリア機能はとても緻密な構造で皮膚を守ってくれています。
では、何をすればバリア機能を正常な状態に保てるのでしょうか?

  • 洗いすぎを防ぐ
    洗いすぎは、皮脂膜にダメージを与えたり、細胞間脂質の流出につながりますので、洗顔を行う際には正しい洗顔方法で顔を洗うようにしましょう。
  • 保湿
    上記のバリア機能の説明では、すべての行程で水分が重要であることを示しています。
    バリア機能と保湿は相互補完の関係です。
    バリア機能が正常に働くためには保湿して皮膚の乾燥を防ぐことを心がけましょう。
    また、NMFと細胞間脂質は、死んだ細胞が角質細胞へと変化する際に生成され、ターンオーバー(皮膚の生まれ変わり)が乱れると十分な生成が行われないこともあります。
    保湿して乾燥を防ぐということは、ターンオーバーが正常におこなわれる環境づくりにもつながります。
  • 肌の活性化
    お肌の正常な活動を促すように働きかけることは、ターンオーバーによる角質層の新陳代謝がスムーズにおこなわれることにつながります。その結果バリア機能も正常に保たれることになります。
  • 食のバランス
    上記でも触れていますが、NMFや細胞間脂質の生成にはさまざまな栄養が必要となります。
    バランスの良い食生活を心がけましょう。
  • 正しい生活習慣
    ストレスや睡眠不足などは、お肌のターンオーバーの乱れにつながりますので注意が必要です。