美しい肌の味方、ビタミンの種類と効能が丸わかり

「ビタミンは美容にいい」というのは定説ですが、
どんなビタミンが体のなかでどのように作用して
美しい肌へ導いてくれるのでしょうか?

ビタミンの基本的な働きは、3大栄養素である、たんぱく質・脂質・糖質の
潤滑油となって、体の代謝をスムーズにすることです。

肌の代謝(ターンオーバー)は、美しい肌を維持するためには欠かせません。

もしビタミンが不足してしまうと代謝がスムーズに行われず
せっかく摂り入れた他の栄養素も、うまく使われないまま無駄になってしまいます。

この記事では、肌の健康のために大切なビタミンの働きや
摂取する時に気をつけたいことなどを、
ビタミンの種類ごとにまとめてお伝えします。

ビタミンの分類:『脂溶性ビタミン』と『水溶性ビタミン』

ビタミンには大きく分けて2つの種類があります。

それが、脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンです。

摂取したいビタミンが脂溶性ビタミンなのか水溶性ビタミンなのかにより、
摂取の方法や注意点が変わります。

脂溶性ビタミン

まずは脂溶性ビタミン。
字にある通り、これは「脂(あぶら)」に「溶」ける「性」質のビタミンです。

代表的な脂溶性ビタミンには

  • ビタミンA
  • ビタミンE
  • ビタミンD
  • ビタミンK

があります。

この脂溶性ビタミンは、皮膚や粘膜を丈夫に保つものや、
抗酸化作用があるものなど、肌の健康を支えてくれます

脂溶性ビタミンの特性としては、脂に溶けた状態で体内の肝臓などに貯蔵されます。

熱にも強いので、食材は油調理などして取り込むと吸収率が上がり、
日々の食卓に加えやすい栄養素です。

ただし、体内貯蔵が可能なために摂り過ぎると過剰摂取となり、
体に不調をきたす場合があります。

水溶性ビタミン

水溶性ビタミンは「水」に「溶」ける「性」質のビタミンです。

体内や食材内では、水に溶けた状態で存在します。

代表的な水溶性ビタミンは

  • ビタミンB群
  • ビタミンC
  • ビタミンH
  • 葉酸

などです。

水溶性ビタミンの中には細胞の代謝を上げたり、コラーゲン生成のサポートをしてくれたり
美しい肌へアプローチしてくれるものがあります。

水溶性ビタミンは脂溶性ビタミンとは違い、体内に貯蔵しておくのが難しい成分で
尿と一緒に排出されてしまいます。

過剰摂取の心配はほとんどありませんが、
摂取するタイミングに気をつけたい成分です。

水溶性ビタミンを食材から摂取する際には、
せっかくのビタミンが水に溶け出すのを防ぐためにも
水にさらし過ぎない、もしくはサッと洗うのがいいでしょう。

また、熱に弱く、加熱で成分が壊れることがあります。

野菜から水溶性ビタミンを摂取する場合は、生野菜のままいただくのがオススメです。

肌を美しく守ってくれるビタミンの種類と注意点

水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの違いがわかったところで、
今度はそれぞれのビタミンの働きや、ビタミンを摂取する時に
すすんで摂りたい食材や注意点を見ていきましょう

脂溶性ビタミンのグループ

脂溶性ビタミンを食材から摂取する時は、
脂質と一緒に摂取することで体内への吸収率が上がるので、
オリーブオイルやごま油などの植物油で炒めてみたり、
クルミなどのナッツ類を細かくして和えるなど、色々なアレンジが楽しめます。

脂溶性ビタミンは体内に蓄えられるタイプのビタミンです。

食品から摂取している分には過剰摂取の心配はほとんどありませんが、
サプリなどを併用する際には注意が必要です。


ビタミンA(βカロテン)

ビタミンAには主に皮膚や粘膜を保護する働きがあります

保護された皮膚はターンオーバーが活性化されるので、
常に肌を正常な状態に保つことができます。

ターンオーバーが正常化すると、
肌細胞の保水力が上がったり、メラニンの排出がスムーズになったりと
乾燥や美白にも効果をもたらします

ビタミンAには大きく分けて2つの種類があります。

  1. 動物由来
  2. 植物由来

この2つは体内での貯蔵のされ方に大きな違いがあります。

まず、動物由来のビタミンAは「レチノール」と呼ばれ、
レバーや肝などから摂取することが可能です。

ただし、レチノールはビタミンAとしてそのまま体に貯蔵されます。
動物性のビタミンAが溜まりすぎると過剰摂取となり障害を起こす恐れがあるので、
一度に多く取りすぎてしまったり、
継続して摂取しないようにする必要があります。

対して植物由来のビタミンAは、
緑黄色野菜に多く含まれている色素成分の「βカロテン」として摂取されます。

βカロテンとして摂取されると、
必要に応じて体内でビタミンAと同じ働きをする成分に変わり作用するので、
過剰摂取の心配がありません。

ビタミンAを摂取したい時には、緑黄色野菜から摂るのが良いでしょう。

■ビタミンAを多く含む食品

……緑黄色野菜(にんじん・かぼちゃ・ほうれんそうなど)・タラ・うなぎ・チーズ・卵など

熱に強いので、加熱調理していただくと、お野菜もいっぱい食べられますね。


ビタミンE

ビタミンEは抗酸化力が強く、活性酸素を除去してくれます

活性酸素には、細胞や脂質を酸化させてしまったり、
シミの原因となるメラニンの生成を活発にさせてしまう働きがあります。

活性酸素を除去することで、細胞や脂質の酸化・メラニンの生成を抑え
肌細胞が老化してしまうことを防いでくれます

また、血行促進効果もあるので、冷え性の改善や肌の新陳代謝の向上などにも。

ビタミンCと相性が良く、一緒に摂ることで抗酸化力アップが期待できます。

ビタミンEも脂溶性なので体内に貯蔵されますが、
過剰摂取になることはほとんどないので安心ですね。

■ビタミンEを多く含む食品

……アーモンド・モロヘイヤ・かぼちゃ・赤ピーマンなど

ビタミンEはアーモンドに多く含まれていますが、アーモンドは高カロリーなので、
一度に食べるのは3粒程度に抑えましょう。

その他のお野菜からビタミンEを摂るように心がけたほうが、
肥満対策にもなりますね。


ビタミンD

ビタミンDは6種類ありますが、人の健康に影響があるのは
ビタミンD2とビタミンD3です。

ビタミンD2もビタミンD3も働きに差はありませんので、
この記事ではビタミンDとまとめて説明します。

ビタミンDは骨や免疫力を強くし、肌のバリア機能を高めてくれます

肌のバリア機能が高まると、紫外線の刺激に強くなったり
水分の保持力が上がったりと、美肌をサポートしてくれます。

また、骨が丈夫になることで顔の骨格がしっかりと保たれ、
骨密度が下がることで起こる顔のたるみやシワも予防し、
若々しいハリのある肌を保つことが可能です。

■ビタミンDを多く含む食品

……しらす・マイワシ・キクラゲ・干し椎茸など

ビタミンDは紫外線を浴びることで、体内での生成も可能です。

ただし、日焼け止めを完璧に塗った状態だとビタミンDの生成が抑制されるので、
食品から摂ることと日光を浴びることの両方を、バランスよく利用したいですね。

食品からの摂取の場合は、過剰摂取にはさほど気をつける必要はありませんが、
サプリなどを併用する場合は要注意です。

抗うつ効果もありますので、ストレスからの肌荒れを防ぐ効果も期待できます。


ビタミンK

ビタミンKの主な働きは、血液の流れや凝固を正常にすることです。

体内に流れる血液が滞らないように流したり、
逆に内出血などが起きた時は血液を凝固させたりなどの働きをします。

ビタミンKを適切に摂取していると、
血行不良が原因の赤ら顔や、目の下の隈やくすみの改善も期待できます

ビタミンKは骨の健康もサポートしてくれるので、
ビタミンDと合わせていただきたい栄養素です。

■ビタミンKを多く含む食品

……納豆・バジル・しそ・春菊・モロヘイヤなど

ビタミンDと合わせて摂るなら、
納豆にビタミンDが豊富なしらすを、植物油の中なら特にごま油などと混ぜ込んでみたりしても
相性がいいので美味しくいただけそうですね。

水溶性ビタミンのグループ

水溶性ビタミンは水に溶け出しやすいのが特徴なので、
野菜をサラダにする時は水にさらし過ぎないなどの工夫が必要です。

熱に強くないビタミンもありますので、食材によって
サラダでいただく、またはしっかり火を通す、を分けるといいでしょう。

また、ビタミンは体外に排出されやすいので、
毎日1品、続けられるものを作ってみたり、
体内に長く留める手助けをしてくれる栄養素を一緒に摂ったりと
工夫してみましょう。


ビタミンB群

ビタミンBには8つの種類があり、「美容ビタミン」とも呼ばれています。

ビタミンBは単体で作用せず、他の栄養素と組み合わせて作用し、
たんぱく質・脂質・糖分の三大栄養素の代謝や自律神経を整えるなど様々な働きをします。

ビタミンB群の中でも美肌作りに効果的なのが、
ビタミンB2とビタミンB6です。

ビタミンB2

脂質やたんぱく質の代謝をサポートし、促進することで
細胞の生まれ変わりを活性化します。

肌は代謝し、生まれ変わるときにコラーゲンや天然保湿因子、セラミドなどの
肌のハリと水分を維持してくれる成分を生み出します。

代謝が滞りなく行われ、ターンオーバーが正常化することで、
肌や粘膜を強くしてくれます。

また、脂質を分解してエネルギーに変える働きがあるのでダイエットにも向いています。

口元が乾燥して粉がふいたようになってしまったり、唇が荒れてしまうなどの肌トラブルは、
ビタミンB2が不足している場合に起こります。

■ビタミンBが多く含まれている食品

……レバー類・しいたけ・アーモンド・卵・牛乳など

レバー類にはビタミンB2が含まれていますが、同時にビタミンAも豊富に含まれています。

ビタミンAの過剰摂取を防ぐためにも、レバー以外のしいたけや卵から摂るようにしましょう。


ビタミンB6

たんぱく質の代謝に必要な栄養素です。

新しい肌細胞を生み出すためには、たんぱく質を無駄なく代謝させることが重要です。

肌のハリの素とも言えるコラーゲンも、たんぱく質の1種。

美しくハリのある肌に欠かせない栄養素です。

ホルモンバランスも整えてくれるので、
月経周期でホルモンバランスが乱れがちな女性にとっては
心強い栄養素でもあります。

■ビタミンB6を多く含む食材

……にんにく・まぐろ・かつお・鶏ひき肉など

ビタミンB6は植物性のものよりも動物性のものの方が
体内でうまく消費されるので、魚類を積極的にいただきましょう。

また、1度冷凍されてしまうとビタミンB6が減少してしまうので、
新鮮なものを選んでいただくのがより良い選択です。

ビタミンB群にはこの他にも
お肌の再生や健康維持に重要な役割を持った栄養素があります。
ただし、ビタミンB2もビタミンB6も単体では作用しないので、
バランスよく摂取することが鍵になります。


ビタミンC

美容に関係が深いビタミンCには、肌のコラーゲンの生成を促進したり、
活性酸素を除去したり、美白効果があったりと、様々な働きがあります

まずは乾燥・シワ対策。

ビタミンCには体内のコラーゲンの生成を促進してくれる作用があり、
コラーゲンはハリのある、水分をたっぷりと含んだ肌の基盤になります。

たんぱく質や鉄分と一緒に摂ることで、コラーゲンアップにつながりますよ。

次に美白効果。

シミ対策には、ビタミンCがいいとご存知の方も多いのではないでしょうか?

ビタミンCには、「チロシナーゼ」という酵素の活動を抑えてくれる働きがあります。

チロシナーゼは、シミの原因となるメラニンの生成に深く関わる成分です。

このチロシナーゼの活動が抑制されることで、シミの生成を防ぎ、
シミを薄くしてくれるのです。

最後に、活性酸素の除去。

ビタミンEなど抗酸化作用のあるものは、活性酸素の発生を防ぎますが、
ビタミンCはできてしまった活性酸素を除去する働きがあります。

活性酸素は食品から摂取してしまうほか、喫煙やストレスでも
体内にできてしまうもの。

できてしまった活性酸素を、ビタミンCが除去することで、
肌の老化を防いでくれます

■ビタミンCを多く含む食品

……赤ピーマン・パプリカ・ブロッコリー・アセロラ・柿・のり・緑茶など

ビタミンCと聞くと柑橘系の果物を思い浮かべますが、
実は柑橘類だと、果汁のほうにはビタミンCはさほど含まれておらず、
外皮や薄皮などに多く含まれます。

ただし、みかんなどの薄皮や白い筋には、
ビタミンPの種類の「ヘスペリジン」が含まれています。

ヘスペリジンには、ビタミンCを体内で安定させ、
体外へ排出されやすいビタミンCを比較的長時間留めてくれる働きがあります。

みかんの薄皮や白い筋をとらないで一緒に食べることには、
こんな効果が隠れていたのですね。

また、柑橘類には「ソラレン」という成分を含んでいることにも注意が必要です。

「ソラレン」は紫外線に反応して、メラニンの生成を促してしまう働きがありますので、
朝に柑橘類を食べてそのまま外に出るのは避けたいところです。

まとめ

ビタミンと聞くと、柑橘系の果物やお野菜を真っ先に思い浮かべますが、
ビタミンは肉や魚、牛乳や卵などにも豊富に含まれています。

この記事では、ここの特化した働きに着目していますが、
ビタミンはビタミン同士、また、他の栄養素と一緒に摂って
初めて本来の素晴らしい効果が得られます。

食事はなるべくバランスよく、いろいろなものを食べることで
ビタミン不足は解消できますので、無理のない範囲で
偏らない食生活を心がけましょう。