冬の乾燥を乗り越えたからといって、春の肌も安心とは限りません。
季節の変わり目である春は、肌の調子がゆらぎやすい時期です。
肌のターンオーバー周期は人それぞれですが、約1〜2ヶ月ほど。
冬の間に受けた乾燥ダメージが、ちょうど今、肌表面に現れてくるのが春の肌です。
カサつきやくすみ、乾燥によるゴワつきでメイクのりが悪い、花粉で目や鼻の周りが赤くなる…
そんな肌悩みが増える季節ですが、実は春はスキンケア次第で“冬に取り戻した明るい肌”を守るチャンスでもあります。
この時期のケアのポイントは、乾燥対策・UV対策・炎症対策の3つ。
まずは、春の肌を守る第一歩「乾燥対策」から見ていきましょう。
春の乾燥対策
冬の寒さが和らぎ、過ごしやすくなる春。
しかし気温が上がっても、湿度は冬とほとんど変わらないことをご存じですか？
地域によっては、冬よりも春のほうが空気が乾燥している場合もあります。
実際、3月〜4月の大気湿度が5％程度まで下がる地域もあるほどです。
乾燥した春の空気は肌の水分をじわじわと奪うだけでなく、
春一番が運ぶ花粉・黄砂・PM2.5などの汚れが、寒暖差で敏感になった肌に付着し、さらに乾燥を悪化させます。
春の乾燥ケアは“洗顔の見直し”から
春の乾燥を防ぐための最初のステップは、正しい洗顔です。
気温が上がると皮脂汚れを気にして洗浄力の強いクレンジングを使いがちですが、それがかえって肌のバリア機能を壊し、乾燥を進めてしまうことがあります。
春の敏感な肌には、ジェル・ミルク・クリームタイプのやさしいクレンジングがおすすめです。
もしメイクが落ちにくいと感じる場合は、乾燥が落ち着くまで水溶性やミネラル系のファンデーションに切り替えるのも良い方法です。
低刺激のクレンジングや石けんでも、肌に負担をかけずにオフできます。
洗顔は、脱脂力の穏やかな石けんをしっかり泡立て、泡を転がすようにやさしく洗います。
洗顔時間は1分以内を目安にし、ぬるま湯で丁寧にすすぐのがポイントです。
春は寒暖差や花粉などで肌が不安定になりやすい時期。
そのため、スクラブ・ピーリング・強洗浄フォームタイプなどは避け、肌への刺激を最小限に抑えることが大切です。
春の乾燥対策、第二の鍵は「保湿ケアの見直し」
洗顔を見直したら、次は保湿化粧品の選び方に注目です。
乾燥が気になると、こってりとしたクリームを重ねたくなりますが、実は乾燥肌に不足しているのは「油分」ではなく水分＝保水力です。
オイルリッチなクリームを厚く塗ると、一時的にうるおったように感じても、肌の呼吸を妨げたり、逆にバリア機能を低下させてしまうこともあります。
そのため、まずはヒアルロン酸やセラミドなど、保水力の高い成分を含む化粧水や美容液を取り入れましょう。
クリームは、肌の様子を観察しながら「乾燥を感じる部分だけ」に「適量をやさしく伸ばす」のが理想的です。
春の乾燥ケア、第三のステップは「メイクアイテムの工夫」
乾燥対策の最後のステップは、メイクアイテムの見直しです。
春は空気が乾燥し、大気中に花粉や黄砂、PM2.5などの微粒子が舞いやすく、紫外線も増加します。
メイクは単なる装いのためだけでなく、肌を外部刺激から守るバリアとしての役割も果たします。
敏感になりやすい春の肌では、ウォータープルーフや密着度の高いリキッドファンデーションより、オイル控えめのパウダリーファンデーションがおすすめです。
花粉症などで目元が敏感な場合は、アイメイクも軽めに抑えると安心です。
アイライナーの代わりに、発色のきれいなブラウンアイシャドウでラインを作ると、春らしいやわらかな印象を演出しつつ、メイクオフ時の肌への負担も軽減できます。
自分の肌状態を観察しながら、乾燥肌でも無理なくメイクを楽しむことが春の肌ケアのポイントです。
次の春の乾燥対策は、UV（紫外線）についてです。
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