ヨレないムラのない、乾燥肌のメイクのポイント

乾燥している肌にメイクをすると、ファンデーションがうまく乗らなかったりメイクが崩れやすくなったり、悩みがつきものです。
また、肌が荒れていると皮膚の表面がゴワゴワとしていてメイクが乗りにくくなります。
その他にもファンデーションがヨレたり、アイブロウやアイライナーが上手く描けなかったり、チークや口紅、アイシャドウにムラができたりetc・・・

ゴワゴワと乾燥した肌でもメイクがキレイに仕上がる、メイクの持ちがよくなるコツを紹介します。

化粧をすると乾燥肌が悪化する?

そもそも、メイクは肌にとってよくないものだと思われがちですが、実は外部の刺激から肌を守る効果があることをご存知でしょうか?

ファンデーションなどのメイク用品は肌にとって刺激物で、皮膚呼吸の妨げになったり、乾燥肌や荒れた肌、ニキビなどをさらに悪化させてしまうetc
そう感じて、肌トラブルがある時はなるべくノーメイクのまま外出する人がいると思います。

しかし、ファンデーションなどを肌の表面に乗せて覆うことにより、皮膚を保護する働きを補ってくれます。

肌には本来、皮脂によるバリア機能という働きが備わっています。このバリア機能は、ホコリや花粉、紫外線、菌など外部の刺激から肌を守るのと同時に、肌内部にある水分の蒸発を防いで潤いやハリを保つ働きをします。

詳しくは、下記のページをご参照ください。

皮膚のバリア機能 – スキンケアの基礎

肌をカバーするファンデーションなどのメイクには、このバリア機能を補う効果があります。
また、ファンデーションには紫外線を防ぐ成分が配合されていることがほとんどです。

紫外線は乾燥肌やニキビ、シワ・シミなどあらゆる肌トラブルを引き起こすので、ファンデーションを塗ることは肌トラブル悪化を防ぐ有効手段になります。

プラセンタエキスやヒアルロン酸などの美容成分が配合したメイク商品や、肌に負担をかけないミネラルファンデーションなどもあります。

メイクはニキビ跡や色黒、シミなどを隠すためだけでなく、乾燥化や紫外線から肌を守り、配合の美容成分でケアする役割まで果たしてくれます。

メイクでヨレたりムラになったりする原因は?

ファンデーションやチーク、口紅やリップグロスなどが肌の上に上手く伸びず、ヨレたり色ムラができたりしてしまう要因は様々です。

乾燥肌以外にも原因があるので、当てはまるものがあるか確認してみましょう。


  1. 肌表面が乾燥して毛羽立ったり粉がふいたりしている
  2. ファンデーションなどを塗る分量が多い
  3. 塗布する時に力を入れている
  4. パフやブラシなど、メイク道具が合っていない
  5. 化粧水やクリームなどを塗った直後、乾く前にすぐメイクをしている
  6. メイクの前に下地を塗っていない
  7. 皮脂の分泌量が多い

メイクのヨレやムラを防ぐためには

メイク前に肌のコンディションを整える

メイクするのに良いコンデションの肌とは、肌表面が潤い・ハリ・ツヤのある健康的な状態であることです。
乾燥肌または皮脂が多い状態は、メイクを行う肌としては悪いコンディションです。
また、「皮脂が多い=脂性肌」とは限りません。
思春期などでホルモンバランスが崩れやすい年齢であったり、20代後半以降の女性だとインナードライ肌の可能性があります。

インナードライ肌については、以下のページをご参照ください。

脂っぽい肌に潜むインナードライ肌

皮脂分泌の調整が上手くいかず、肌の表面が乾燥または脂っぽい肌だと、メイクの持ちも悪くなり、メイク崩れしやすい状態になります。
普段から保湿重視のスキンケアを心掛けることも大切ですが、メイクを行う前には必ず化粧水や水溶性の美容液などで肌の表面をしっかり保湿させましょう。

水溶性の保湿だけでは足りないようであれば、オイルや保湿クリームを薄く伸ばしてください。
こってり系や固めのテクスチャだったり、厚く塗り過ぎるとヨレたりムラになる原因となるので、塗った後に時間を置いて肌に馴染んで乾いてからメイクをしましょう。

ベタベタと皮脂が気になる場合は、化粧水や精製水を顔にスプレーして軽くティッシュオフすると、ヨレ・ムラを防いでメイク崩れもなりくい仕上がりになります。

油取り紙は必要な皮脂まで取り除いてしまい、余計に肌の乾燥を招く恐れがあります。乾燥肌、インナードライ肌の人は、なるべく使用は控えてください。

メイクの乗りと持ちをよくするために

ファンデーションの前に、まず化粧下地を塗ることを忘れないようにしましょう。
化粧下地は肌とファンデーションの密着性を高め、メイクの仕上がりをよくし、メイクを崩れにくくしてくれます。肌をワントーン明るくしたり、ツヤを出す効果のものもあります。

また、近年ではBBクリームなど、UV対策や美容成分配合の化粧下地も出ています。紫外線は一年中降り注ぐものなので、UV対策の成分配合の化粧下地を通年使い続けると良いでしょう。

化粧下地は顔全体に薄く伸ばします。塗り過ぎたり塗り残しがあると、その部分にファンデーションやチークを乗せるとヨレや色ムラのもととなります。塗り過ぎや塗り残しがないよう、しっかりと伸ばしましょう。

乾燥肌の化粧品の選び方

ファンデーションやチークなどには、パウダーやリキッド、クリームなど様々なタイプがあります。

乾燥肌にパウダー系の化粧品だと余計に乾燥が悪化してしまう印象がありますが、最近の化粧品はそうとも限りません。
ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分や美容成分が配合されている化粧品であれば、どのタイプを選んでも問題ありません。

乾燥が酷く、パウダーだと浮いておしろいのような仕上がりになってしまう人は、テイストがサラサラで伸びがいいリキッドファンデーションか、潤いのあるクッションファンデーションを試してみると良いでしょう。

乾燥肌にファンデーションを塗る時の注意点

ファンデーションを乾燥肌の上に伸ばすと毛羽立ったり粉がふいたようになってしまうのは、スポンジやブラシで塗った時の摩擦が原因の一つです。

パウダータイプのファンデーションの場合、ブラシで乗せていくのがおすすめです。塗り方はパウダーを一気に乗せるのではなく、少しずつ重ねていきましょう。
目のきわ、小鼻、鼻の下など細かな部分は肌の上で軽く押さえるように乗せましょう。

ブラシにパウダーを付け過ぎてしまった場合は、ケースのふちにブラシをトントンと軽く叩いてパウダーを落としてください。厚く乗せ過ぎるとムラができたり白浮きしてしまうので、注意しましょう。

プレストタイプの場合、水に浸して絞ったスポンジで乗せていくのがおすすめです。
ファンデーションを伸ばす時は力を入れないようにしましょう。
毛羽立ったりヨレやすい部分はスポンジを肌の上に滑らせるのではなく、トントンと軽く押さえながら優しく乗せるようにしましょう。

リキッドファンデーションの場合は、ブラシまたは指の腹がおすすめです。
まずファンデーションを両頰、おでこ、顎に少量乗せて、力を入れず軽く押さえて伸ばしていきましょう。
目の周り、小鼻、口の端など細かい部分はブラシで行うとしっかり乗せられます。

あまりに乾燥が酷い場合は、下地を塗った後にミスト状の化粧水を顔全体に軽く吹きかけてからファンデーションを乗せてください。
化粧水を少しかけ過ぎてしまっても、ティッシュで軽くオフすれば大丈夫です。

ファンデーションは厚く塗り過ぎないよう乗せるのがポイント。薄く丁寧に伸ばし、ヨレや色ムラになりそうな箇所は軽く押さえるようにしましょう。

また、スポンジやブラシは常に清潔にしておくことも大切です。
ファンデーションが付きっぱなしだと酸化し、肌に悪影響を与えます。ファンデーションが古くなって固まえり、肌に上手く乗せることができません。ファンデーションを伸ばした時のヨレやムラはもちろん、ニキビや乾燥、シミなど肌トラブルの原因にもなります。

ブラシやファンデーションが汚れたら、新しいものに変えたり小まめに洗うようにしましょう。
洗う場合は、中性洗剤や専用のクリーナー、洗顔用の固形石鹸などを使い、よくすすいで乾燥させましょう。

化粧直しで注意すべきこと

皮脂が気になるからと油取り紙を使用すると、必要な皮脂まで取り除いてしまう場合があります。必要な皮脂を取り除くと、肌のバリア機能が低下してさらに乾燥を招きます。
インナードライ肌の場合は、皮脂の分泌が過剰になります。

また、メイクの上からファンデーションなどを付け直すだけでなく、化粧水などを軽くスプレーしてティッシュオフした後にメイク直しを行うと、きれいな仕上がりになります。

メイクの上から化粧水は抵抗あるかと思いますが、保湿もされて肌の表面がサラッとなり、メイクの乗りがよくなります。軽くティッシュオフすることで余分な皮脂や汚れも取れるので、清潔に保てます。

乾燥肌には保湿対策と、より優しく丁寧なメイクを

潤いのある肌はキメが細かくなってハリとツヤが出て、メイクした時にキレイな仕上がりになり、メイクの持ちもよくなります。
そのためにも、喉が渇いた時に水分を補給することと同じで、乾燥肌、インナードライ肌にはまず水溶性の保湿成分を与えてあげることが大切です。

また、メイクの合間やメイク直しの際に保湿することも、メイクをキレイに仕上げるコツです。

肌の表面がゴワゴワと乾燥していたり、メイクがヨレたりムラができやすい場合は、小まめな保湿を心掛けましょう。