梅雨や湿気が多い日のベタベタ・テカリ肌を解消

梅雨や長雨が続いてジメジメした日になると、肌がベタベタして不快に感じたり、顔のテカリや化粧崩れが気になったりしませんか?
湿気が多い日や部屋の湿度が高いと、肌の表面がベタついてメイクがヨレたり、ニキビができやすくなったり、毛穴が開いたりなど、様々な悩みがつきものです。

高温多湿の時期は皮脂の分泌量が増えて、肌トラブルも多くなります。
顔のベタつきやテカリを抑えるために、気をつけなければいけないことや改善方法をご紹介します。

湿気が多いとベタベタとしてテカリが目立つ原因は?

肌にとって快適な湿度は60%程ですが、梅雨の時期の湿度は80%以上にもなることがあります。湿度が高いと肌の表面に雑菌が増殖しやすくなり、ニキビや赤みの原因になります。
また、気温と湿度が高くなると欠かせない除湿機やエアコン(冷房)は、肌のベタベタ感やテカリを増長させる要因になる場合があります。

高温多湿の時期は、なぜ肌がベタベタとしたりテカリが目立ってしまうのでしょうか?

それは、肌が「インナードライ」の状態であることです。
「インナードライ」とは、肌の表面は油分が出てベタベタとしているのに、肌の内部は乾燥して潤いがない状態を言います。

除湿機やエアコンのきいた部屋は、肌の快適湿度60%を下回り、自覚しないうちに乾燥状態になっていることがあります。乾燥した環境下にいると肌の内部にある水分が蒸発し、気付かない内に乾燥していきます。肌は乾燥化を防ぐため、「バリア機能」により皮脂を分泌させて肌内部の水分の蒸発を防ぎます。
一見、肌の表面が皮脂でベタベタとしてオイリー肌のようですが、肌の内部は乾燥している「インナードライ」状態になります。

インナードライ肌について、詳しくは以下をご参照ください。

脂っぽい肌に潜むインナードライ肌

ジメジメした日に気になる毛穴の原因は?

梅雨でジメジメした日に気になるのが、毛穴のトラブル。
毛穴が開いて顔がたるんで見えたり、毛穴に汚れが詰まって目立ったり、湿気が多い時期だと悪化してしまう人が多いと思います。
湿気が多い日に化粧が崩れやすく感じるのも、毛穴のトラブルが原因の可能性があります。

この毛穴のトラブルを引き起こす原因も、「インナードライ」にあります。

潤いが十分な肌は、毛穴が引き締まってキメが細かく、モチモチと弾力とハリがあり、皮脂の分泌が正常で肌の表面はサラサラとした状態になります。
また、潤いある肌は適切なバリア機能とターンオーバーが行われおり、余分な皮脂の分泌でベタベタすることなく清潔な状態に保たれています。

しかし、肌の潤いが不十分だと皮脂の分泌が過剰になり、肌のキメが荒くなって流れ、毛穴が広がります。ターンオーバーが正常に行われず肌の表面に角質などの老廃物が溜まり、それが毛穴に詰まります。毛穴の黒ずみは、この溜まった角栓が酸化したものです。

梅雨に負けない、ベタベタ肌を解消するには

皮脂や毛穴が気になるベタベタ肌を解消するには、インナードライ肌を改善することです。
インナードライ肌対策に必要不可欠なのが、肌の「水分」補給です。

肌の水分補給とは、水溶性の化粧水で肌を十分に潤すことです。化粧水は、ヒアルロン酸・コラーゲン・セラミドなどの保湿成分配合を使用すると良いでしょう。
油分を含むクリームやオイルも乾燥肌には有効ですが、これらはバリア機能を担うためのもので、肌の内部を潤すわけではありません。肌の水分の蒸発を防ぐのに適していますが、インナードライ肌の場合はまず化粧水で保水させ、肌本来の潤いを取り戻してターンオーバーを正常な状態に戻すことから始めましょう。

また、肌を保水させることと同時に、以下の点も注意してください。

1.梅雨でも紫外線対策はしっかり行う

梅雨空で曇っていても、紫外線は雲を透過して一年中地表へ降り注いでいます。
紫外線は肌のコラーゲンなどを破壊し、バリア機能を低下させます。紫外線による「光老化」は、シミの他にも肌の乾燥化、シワ、ニキビ、たるみなどあらゆる肌トラブルを引き起こします。

外出時の紫外線対策は、曇っていても常に行うよう心掛けましょう。

2.ベタベタ肌が気になっても、洗顔は1日2回まで

洗顔はスキンケアの基本であり、メイクや余分な皮脂の汚れを落とし、肌の表面を清潔にします。
しかし、洗顔方法や洗顔をする頻度により、乾燥化を招いて肌トラブルを起こす場合があります。
皮脂の正しい落とし方、洗顔時の注意点は以下になります。


  1. 洗顔は1日2回まで。冬や季節の変わり目、春先など乾燥する時期は1回までを目安にする。
  2. 顔をすすぐ時、水温は人肌程のぬるま湯にすること。
  3. たっぷりの泡で、指や手が肌に直接摩擦をかけないように洗顔すること。
  4. 洗顔は1分程度におさめ、泡が残らないようしっかりすすぐ。
  5. 洗顔後は毛足の長い柔らかいタオルで押さえるようにして拭き取る。

熱い湯ですすいだり、摩擦をかけてゴシゴシ洗ったり、長い時間泡洗顔を行うと、肌にとって必要な皮脂まで落としてしまう可能性があります。必要な皮脂がなくなると肌の水分が蒸発して乾燥し、皮脂の分泌が過剰になります。
洗顔はスキンケアの基本なので、上記を見直すだけで肌トラブルを改善することができる場合もあります。

洗顔方法について、詳しくは以下をご参照ください。

正しい洗顔方法が肌トラブルを解決。美肌に導く3つのポイント。

肌のベタベタや顔のTゾーンなどのテカリが気になると油取り紙で拭き取りたくなりますが、これもNG。
油取り紙は皮脂を拭き取り過ぎて皮脂分泌をさらに招き、インナードライ肌を悪化させます。
どうしても皮脂が気になる場合は、化粧水を顔に吹きかけ、ティッシュオフしてベタつきを抑えましょう。
Tゾーンなどのテカリは、粒子の細かいフェイスパウダーやルースパウダーで抑えるようにしましょう。

梅雨や湿度の高い時期こそ気をつけたいインナードライ肌

ジメジメした日に顔がベタベタしたりテカリが気になる原因は、肌の内部が乾燥しているインナードライ状態であること。
肌の表面は皮脂に覆われてベタついているからこそ、肌の内部が知らない内に乾燥して皮脂の過剰分泌を促し、悪循環になっている可能性があります。特に、30代以降の女性はインナードライ肌になりやすいと言われています。

インナードライ肌は、睡眠不足や運動不足、偏った食事やストレスなどによる自律神経の乱れが原因になる場合もあります。自律神経の乱れは、肌のターンオーバーが滞り顔色が悪くなったり、乾燥やたるみ、ニキビなどの肌トラブルを起こす原因にもなります。
しっとりと健康的な肌を保つためにも、規則正しい生活、栄養バランスのとれた食事、汗をかく運動などで自律神経や血流を良くすることを心掛けましょう。

また、梅雨など長雨が続く時期は洗濯や布団を干すことが困難になります。特に、直接肌に長く触れる寝具は、シーツを洗濯したり干したりしないと雑菌が繁殖し、ニキビや肌荒れの原因になります。無理に室内干しをせず、この時期はなるべく替えのシーツを準備したり、布団乾燥機をかける対策をとりましょう。