正しい洗顔方法が肌トラブルを解決。美肌に導く3つのポイント。

スキンケアで、最も重要な「洗顔」

スキンケアの中でも、最も重要なのは「洗顔」です。

スキンケアの基本となる【洗顔】は、汗・皮脂・ホコリ・汚れ などを落とすために行いますが、間違った洗顔方法は角質層にダメージを与え、乾燥肌や敏感肌、オイリー肌などお肌のトラブルを招く場合があります。

大人の女性にとって「洗顔」とは、

  1. メイクの汚れを取る「洗顔」(クレンジング剤を使用)と、
  2. 皮脂や肌の汚れを取る「洗顔」(洗顔料を使用)

の2つの意味があり、この2つの「洗顔」をするW(ダブル)洗顔が基本となります。

メイクの汚れと皮脂の汚れはまったく別のものですから、それぞれ専用の洗顔料で洗わなくては、せっかく洗顔をしても汚れは落ちません。

また、W洗顔不要とうたう洗顔料は強い洗浄力でメイク汚れと皮脂汚れのどちらも落としますが、お肌に必要なうるおいまでも一緒に落としてしまうので、様々な肌トラブルの原因になります。

メイクをしたときは、必ずクレンジング剤と洗顔料を使ってのW洗顔をすることを忘れないでください。

洗顔時は絶対に肌をこすらない。

クレンジング剤にしても、洗顔料にしても、お肌をゴシゴシとこすったり力を入れて顔の皮膚を動かすのは絶対にやめてください。

肌に摩擦が起こり、小じわや乾燥の原因になります。

また、お肌に必要な皮脂や天然保湿成分(NMF)など、お肌の大切なバリア物質まで洗い過ぎてしまうと、お肌のバリア機能が低下して外的刺激に弱い状態になってしまい、紫外線や乾燥、アレルギー物質の影響を受けやすくなってしまいます。

低下したバリア機能は化粧水やローションなどの保湿剤ではカバーできません。
通常、低下したバリア機能が回復するまでには数日かかると言われています。

赤ちゃんの肌を扱うように、気を使い過ぎるくらいにやさしく洗いましょう。

では、正しい洗顔方法をご紹介です。

【とにかく優しくこすらない】ことを大前提に、大きなポイントはこの3つ。

  1. クレンジング剤は惜しまず、適量を必ず使うこと
  2. 洗顔はたっぷりの泡で、時間をかけすぎない
  3. すすぎはとことん丁寧に、お顔に水をぶつける感覚で

この3つを心に留めながら、手順を見ていきましょう。


クレンジングでメイクを落とす

①手の汚れを落とす。

 まずは石けんで手の汚れを落とし、清潔なタオルでふきます。

手に雑菌がついたままお顔に触れると、余計な肌トラブルの元になります。

また、クレンジング剤の多くは水気や湿気があるとその効果を発揮できないので、
手を洗った後にはしっかりと水気を拭き取りましょう。

濡れた手も使えるタイプのクレンジングもありますが、オイルベースな上に洗浄力も高いものがほとんどなので使用には注意が必要です。

②適切な量のクレンジング剤を顔にのばす。

クレンジングのポイントは、各製品で指定されている適切量を守ることです。

実はクレンジングは、スキンケアの中で一番お肌に負担をかける工程です。

お肌に負担がかかるなら、なぜクレンジングをしなければならないの?
と思うところですが、
クレンジングをしないでお肌にメイクや余分な汚れを残したままだとお肌への負担が大きく、
ニキビなどの肌トラブルへつながります。

クレンジングはそのトラブルを最小限に止めるための、いわば必要悪的な存在です。

ただでさえお肌の負担になってしまうクレンジング剤の量が少ないと、お肌と指の間に緩衝材がなくなり、余計な摩擦が生まれてます。
お肌への摩擦は、あらゆる肌トラブルを悪化させたり、原因になったりします。

お肌への負担を少しでも軽減するためには、クレンジング剤は使う量を惜しまず、
製品に指定されている適量を必ず守るようにしましょう。

クレンジングの塗り方としては、片手に適量のクレンジング剤を取り、もう一方の手で顔の中心から右に、

【額】→【まぶた】→【頬】→【鼻筋】→【鼻の脇】→【小鼻】→【鼻の下】→【唇の下】→【フェイスライン】→【唇】

の順に塗りの残しのないよう、やさしく塗ります。
特に目の周囲は丁寧に扱ってください。
塗り終わったら、左側も同様に塗ります。

ムラや塗り残しがないよう、お肌全体にやさしくクレンジング剤をなじませてください。

この時、ぐりぐりと皮膚を動かしたり、上下に手を動かしたりしないようにしてください。
強くこすると擦が刺激になって小じわやニキビができたり、毛穴に汚れが入ってしまっう可能性があります。

クレンジング剤はお肌にどうしても負担がかかる成分でできていますので、クレンジング剤でのお顔のマッサージは言語道断です。

クレンジングの時はこすったりせず、メイクなどの汚れが自然と浮かび上がってくるのを待ちましょう。

③ぬるま湯を顔にぶつけるようにして洗い流す。

 30秒から1分ほどそのままで、毛穴から汚れが浮き上がってきたら、やさしく洗い流します。

洗い流す際の水の温度は30度〜人肌くらいのぬるま湯で。
熱いお湯や冷水は避けてください。

冷水は毛穴が引き締まると思いがちですが、水の冷たさでそうなるのであって、自分の力で皮膚が引き締まるわけではないので、またすぐに開いてしまいますし、肌に刺激があるので赤ら顔などの原因になります。

逆に、お湯はお肌からうるおいの成分や必要な皮脂も洗い流してしまう恐れがあります。

ぬるま湯は、常に顔の新しい部分にぶつけるようにしてください。
このとき、顔の向きは一定にせず、洗いたい部分が正面に来るようにしましょう。

右耳の手前のあたりを流すのであれば、右耳が正面に来るように顔を左向きにして洗います。
そうすれば、洗うべき所にいつも新しいきれいな水がかかり、完璧に洗い流すことができます。

シャワーで洗い流す場合は、体に合った温度では熱すぎて、お肌が乾燥する原因となりますので、ぬるま湯にして水圧が刺激にならない程度に遠くからかけるようにしてください。


泡洗顔で皮脂やお肌の汚れを落とす

男性やメイクをしていない方はここがスタートです。
ただし、クレンジングと同様に手を清潔な状態にしてから始めましょう。

洗顔時にゴシゴシこすってしまうと、お肌にダメージを与えてしまうということは先ほどご説明させていただきましたが、しっかりとした弾力のある泡で洗顔する【泡洗顔】なら、摩擦もなくお肌へのダメージを軽減することができます。

また、しっかりとキメの細かい泡なら毛穴の奥の汚れも吸着して落としてくれます。
つまり、泡洗顔は肌に負担をかけることなく、古い皮脂や汚れなどを取り除くことができるのです。

洗顔料は8種類?肌トラブルを改善してくれる洗顔料は肌質で選ぼう

①やわらかな、たっぷりの泡を用意する。

やわらかで弾力のある泡を素早くたっぷり作る時は、泡立てネットがオススメです。
大きめのサイズの泡立てネットを使用すれば、短時間で両手のひらいっぱいの泡を簡単に作ることができます。

洗顔料を泡立てる時は、泡立てネットにたっぷりとぬるま湯を含ませ、大きめの泡がいくつか見えるぐらいのやわらかさを目安にしましょう。
生クリームのような硬い泡は洗顔料の成分が濃すぎることがあるので、必要な皮脂を洗い落としてしまう場合があります。

フォームやジェルなら適量を泡立てネットに取り、石けんなら濡らした泡立てネットの中で2〜3回転がすようにしてから、空気を含ませるように泡立てます。

この時ぬるま湯を2〜3度、少量を泡立てネットに含ませながら泡立てると、水分と空気をいっぱい含んだ洗顔に適した泡になります。

②泡で顔をやさしく洗う。

額、頬、鼻、あごと、泡を顔において、やさしく洗います。

とにかく、やさしく、やさしくが大切です。

手はお肌に直接ふれないようにして、泡の弾力を利用しながら手と顔の間で泡を転がすように、泡が顔の表面を動いているように洗います。
向きはやさしく外に向かってらせんを描くようにしてください。

泡洗顔は洗う時間を1分程度におさめましょう。
時間をかけ過ぎると、余分な汚れだけではなく、お肌に必要な皮脂やうるおいまで奪ってしまいます。

③ぬるま湯を顔にぶつけるようにして洗い流す。

メイクを落とす時と同様の方法で洗い流します。
30度〜人肌程度のぬるま湯で、とことん丁寧に行ってください。

泡で洗う時とは逆に、時間をたっぷりかけて念入りに泡を洗い流します。

洗顔料がお肌の表面や髪の毛の生え際、フェイスラインなどに残ったままだと、ニキビなど肌荒れの原因になります。
特に石けん以外の洗顔料が合成界面活性剤が肌表面に残りやすいので、すすぎには十分な時間を割きましょう。

ただし、念入りに洗うつもりで、ゴシゴシと上下にこするのは絶対にやめてください。

手はお肌にふれず、ぬるま湯だけがお肌に当たるような感覚で洗い流します。

④タオルで押さえるように水分をふく。

毛足の長いタオルで、生まれたての赤ちゃんを包み込むようにして行います。

顔をタオルで包み込んで水分をふき取ります。決してゴシゴシとふかないこと。
お肌をタオルで押さえるようにしてください。


クレンジングも、洗顔も、ふき取りも、とにかく優しく、こすらないでケアをしていきましょう。

クレンジングは適量を守る、洗顔は泡をたっぷり使ってしっかりとすすぐ、ふき取りは優しく包み込むように。

ポイントを抑えた洗顔が美肌の鍵です。

洗顔後のお手入れは化粧水で

洗顔後は化粧水でお肌を乾燥から守ります。

お肌に重要なことは、「洗顔」「保湿」「肌の活性化」です。
洗顔後は保湿をしっかりと行いましょう。

洗顔直後のお肌は、水分を非常に吸収しやすい状況にあります。

特にニキビで悩むオイリーなお肌は、時間が経(た)てば経つほど自らの皮脂のせいで、化粧水が染み込まなくなってしまいます。
ですから、洗顔したらすぐに化粧水をつけましょう。

自分の乾燥対策に合う保湿剤のタイプは?

ニキビ肌には乳液をつけない

ところで化粧水の後、乳液をつける人がいますが、ニキビで悩む人には乳液は必要ありません。

もともとニキビ肌の人は、お肌の潤いを守る皮脂の分泌が多すぎて、毛穴が詰まったために老廃物による炎症が起こるもの。
皮脂が十分乳液代わりとなり、自身のお肌を守ってくれています。

また、逆にニキビができているけれど、乾燥するからということを理由に乳液をつければ、ただでさえ脂が多いお肌に脂をたすのですからお肌がべたべたして当たり前。

ニキビができるのに乾燥するのは、油分ではなく水分を保持する力が足りないからです。

乳液の代わりに、高品質の化粧水をお肌にたっぷり染み込ませて、まずはその水分を肌の中に蓄える力を作れるようにしてあげてください。

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