自分の乾燥対策に合う保湿剤のタイプは?

保湿剤には、化粧水やクリーム、オイルなど様々な基材(テクスチャー)をもとに製造された商品があります。その商品は多種多様で、自分にはどの保湿剤が適しているのか迷ってしまう場合があると思います。

迷った場合、口コミやパッケージ、広告や販売価格で選んでしまいがちです。ほとんどの商品は実際自分で使用して、しばらく様子をみないと効果がわからないのが現状です。

保湿剤のタイプごとの特徴やメリット、デメリットを知って、自分の肌に合う保湿剤選びの参考にしてください。

保湿剤の目的と種類

「保湿する目的」とは、肌の水分を補い新しい細胞を作り出すこと(ターンオーバー)と、外敵が肌に侵入したり肌の水分が蒸発して乾燥することを防ぐためです。
ハリのあるみずみずしい健康的な肌を保持するために、様々なタイプの保湿剤が用いられます。

医薬品・医薬部外品・化粧品の違いとは

保湿剤のスキンケア商品には、医薬品、医薬部外品、化粧品に分類されています。スキンケア商品は、「薬事法」に基づいてこの3つに分類されています。

医薬品は、治療目的で医師の診断のもと処方される薬です。医師の処方がなくても、ドラッグストアなどで誰でも購入できるものもあります。配合されている成分の効果が、厚生労働省から正式に認められています。ワセリン、尿素、ヘパリンなどがあります。

医薬部外品は、厚生労働省に認められた有効成分を一定量配合されたものです。治療というよりも、予防目的に効果があるとして、「薬用クリーム」などの名称で販売されています。

化粧品は、医薬部外品よりも効果・効能が弱く、健康的な肌を保つためという目的の商品になります。薬事法により、化粧品の説明では「〜に効く」「〜が消える」などの効果・効能を謳うことは認可されていません。

保湿効果が最も高い商品は医薬品ですが、その分強い成分が配合されている可能性があります。多様することで副作用が出たり、医師の管理のもと、手軽に入手できないなどのデメリットがあります。

保湿剤を選ぶ場合、自分の目的(肌の乾燥具合が重度か軽度か、現状を保てればいいのか)に合わせて選ぶとよいでしょう。

自分の悩みにあてはまる保湿剤の基材とは

保湿剤の基材には、主に以下の5つがあります。

  • ローションタイプ
  • ミルクタイプ
  • クリームタイプ
  • 軟膏タイプ
  • オイルタイプ

スキンケア商品選びにおいて、配合されている保湿成分も重要なポイントですが、上記の基材タイプの特徴に着目して選ぶの一つの手です。

それぞれの基材タイプのメリットとデメリットを解説します。

ローションタイプ

ローションタイプは、化粧水や美容液などの商品があります。

テイストはサラサラとして伸びがよく、肌に馴染みやすいタイプです。オイルフリーのものが多く、塗布した後はあまりベタつきがなくサッパリとした使い心地です。

汗をかく夏場やニキビでお悩みの肌や、オイリー肌の人に適しています。

ほぼ水分であるため、他の基材と比べると、肌の上での潤いの持続性は低くくなります。冬場の乾燥した時期や乾燥肌、シワや乾燥による肌荒れでお悩みの人には、ローションによるスキンケアだけでは物足りなく感じる場合があります。

ミルクタイプ

ミルクタイプは、乳液やボディミルクなどの商品があります。

テイストはなめらかでサラサラとして、伸びがいいタイプです。油分を含んでいるものが多く、クリームよりベタつきがなくサッパリとします。

ローションよりも肌馴染みや浸透性が若干劣るため、ローションの後に塗布し、保湿成分の浸透性を高めるために肌に蓋をする目的として使用される場合がほとんどです。

ローションだけでは物足りない場合や、乾燥肌に適しています。

クリームタイプ

クリームタイプは、ナイトクリーム、ハンドクリーム、ボディクリームなどがあります。

ローションや乳液と比べると大分こってりとして保湿性が高く、軟膏よりも伸びやよく塗りやすいです。

油分を含んでいるため、クリーム単体でも保湿性は高いのですが、ローションなどで物足りない場合に上からプラスで塗布することも可能です。

塗り過ぎるとベタつき、塗布してすぐにメイクを行うとファンデーションがよれてしまう場合があります。
クリーム塗布後にメイクする場合は、クリームが乾くまでしばらく時間を置いてからするようにしましょう。

軟膏タイプ

軟膏タイプは、医師から処方される薬、ワセリン、リップクリームなどがあります。

水に落ちにくいので保湿の持続性が高く、ピンポイントで保湿させたい場合に適しています。基本は他の基材タイプと組合せて使用することはなく、軟膏単体で塗布するものがほとんどです。

こってりとしているためベタつきやすく、伸びが悪いので広範囲に塗布しにくいです。

処方された薬の場合、使用量と使用期間を必ず守るようにしましょう。

オイルタイプ

オイルタイプは、馬油、ホホバオイル、シアバターなどがあります。

ローションやクリームなどと比べると不純物が少なく、かぶれたりする心配が低いです。塗布することで肌の表面に膜を作るような性質があり、肌の水分の蒸発を防いだり、ホコリなどの外敵から守ったり、肌のバリア機能のような役目をします。

肌への浸透性が低いため、水分を補う場合はオイルの前にローションなどを塗布する必要があります。

主に、肌の乾燥化や外気から保護する目的として使用します。

保湿剤の選び方のポイント

このように、保湿の商品は目的によって薬事法で定められていたり、基材によって役割がある程度分かれています。
保湿の目的や使用する季節、環境、部位によって自分なりに保湿剤を使い分けてみるのも一つの手です。

以下のページでは、肌質やニキビ、シワ、毛穴や肌荒れなどお悩みに適している保湿剤をご紹介しています。参考にしてください。

肌のお悩みに適した保湿剤選び