手の荒れ・指先のささくれ・割れやすい爪の基礎知識

手や爪の乾燥を放置すると、次のようなトラブルを招きやすくなります。

  • 手のひび割れ
  • 指先のあかぎれ・ささくれ
  • 手の甲のシワやシミなどの肌トラブル
  • 爪のツヤがなくなり、凹凸や二枚爪ができる
  • 爪が欠けやすく、もろくなる

乾燥が進むと血行も悪くなり、肌や爪の色までくすんでしまいます。
さらに、ささくれや欠けた爪が衣類に引っかかって悪化することも。

ハンドクリームで手や指先をケアしていても、爪まではケアしていない方が多いのではないでしょうか。
そして実は、こうした乾燥トラブルは足・足先・足の爪にも同じように起こるのです。

手・指先・爪の乾燥原因と対策

手・指先・爪が乾燥する主な原因

手や指先、爪が乾燥してしまう主な原因は次の通りです。

  • 手を頻繁に洗う
  • 食器洗いや洗濯などの水仕事で洗剤に触れる
  • 消毒液・除菌剤の使用
  • 除光液の使用
  • 紫外線
  • スマホやタブレットなどデジタル機器の操作
  • 加齢による皮脂分泌の低下

手を何度も洗ったり、洗剤や除光液に触れることで、手や指先の表面にある皮脂が失われ、乾燥しやすくなります。

紫外線は肌の潤いや弾力を保つコラーゲンなどを破壊し、日焼け後にカサつきや粉吹きが起こるのは、水分が失われたためです。
さらに、デジタル機器の摩擦や静電気でも指先が乾燥し、悪化するとひび割れや炎症につながることがあります。

皮脂と肌の乾燥の関係

皮脂は皮膚の表面に分泌される油脂で、薄いバリアの役割を果たします。
このバリアによって、ホコリや花粉、紫外線などの外部刺激から肌を守り、肌内部の水分蒸発も防ぎます。

ホコリには細菌や病原菌が含まれ、肌に触れると肌荒れの原因になります。
紫外線は肌のコラーゲンを破壊し、炎症やメラニン生成を促してシミの原因にも。
皮脂が不足すると、潤いを保持できず肌がカサつき、乾燥や肌荒れ、シミ・シワが起こりやすくなります。

爪の乾燥

爪も皮膚と同じように、皮脂不足や紫外線の影響で乾燥します。

  • 睡眠不足や栄養不足、無理なダイエットによる代謝低下
  • 水分不足
  • 除光液の使用

乾燥した爪は割れやすく、縦線や凹凸、二枚爪の原因になります。
特に除光液に含まれるアセトンは、マニキュアとともに爪の水分や皮脂も奪うため、使用頻度が高いと爪が黄ばんだり白く濁ったりすることもあります。

爪の乾燥が気になる場合は、アセトン不使用の除光液を選ぶと良いでしょう。

手・指先・爪の乾燥トラブルを解消する

手や指先、爪の乾燥を防ぐには、肌にある程度の皮脂が必要です。
皮脂は肌本来の機能で自然に分泌されますが、紫外線や加齢、肌トラブルによってバランスが崩れることがあります。

手は皮脂腺が少ないため、乾燥しやすい部位です。
皮脂が足りないとバリア機能が低下し、乾燥が進みます。

手の洗い方で乾燥を防ぐ

手の洗い方を改善するだけでも乾燥を防げます。
次の行動が当てはまる場合、必要な皮脂まで洗い流している可能性があります。


  • 手を強くこすって洗う
  • 石鹸やハンドソープを泡立てずに洗う
  • 洗うのに時間をかけすぎる
  • 熱いお湯で手をすすぐ
  • タオルでゴシゴシ拭く

改善ポイント

  • 人肌程度のぬるま湯とたっぷりの泡で優しく洗う
  • 洗う時間は短く、拭くときは柔らかいタオルで押さえるように拭く
  • 汚れが軽い場合は水でサッと流すだけでも十分

アルコール消毒や頻繁な手洗いは、皮脂を奪って乾燥の原因になります。
必要以上に手を洗わないことも重要です。

皮脂を補い潤いを保つ

乾燥を防ぐには、足りない皮脂を補うことが大切です。

  • 水溶性ローションで肌内部に水分補給
  • クリームやオイルで油分を補い、潤いを保持
  • 爪や爪周りにもローションとオイルを塗り込む

オイルは美容用のもの(オリーブオイル・アルガンオイルなど)を使用し、厚く塗りすぎず小まめに塗ることがポイントです。
水仕事の際は手袋をして刺激から肌を守るとさらに効果的です。

皮脂の分泌を促す生活習慣

皮脂は天然のバリアを作るために欠かせません。
加齢や冷えなどで分泌量が減ると乾燥しやすくなります。

皮脂を促すためには、新陳代謝を上げる生活習慣が有効です。

  • 定期的に運動して汗をかく
  • 40度以下の湯船にゆっくり浸かる
  • 朝のストレッチで血行促進
  • タンパク質(魚・大豆・卵)やビタミンB6(レバー・青魚・にんにく)を摂取

新陳代謝を上げることで皮脂分泌が促されるだけでなく、免疫力向上や体温上昇、脂肪燃焼や体型維持にもつながります。
乾燥対策は、外側のケアだけでなく、体の内側からの改善も重要です。

手や指先、爪の乾燥を根本から改善するために

手荒れや指先の乾燥が気になると、ついハンドクリームだけに頼りがちです。
小まめに塗る習慣は大切ですが、それだけでは手の乾燥を根本的に改善することはできません。

爪の割れや縦線、凹凸、艶の喪失も、手や爪の乾燥が一因です。
肌だけでなく、爪にもクリームやオイルを塗り込むケアが重要です。

乾燥を解消・改善するためには、まず以下の3つを意識しましょう。

  1. 手の洗い方を見直す
  2. 水溶性ローションとクリーム・オイルを併用して皮脂を補う
  3. 血行を促し、皮脂分泌を助ける生活習慣を取り入れる

手は日常生活でよく使われ、スマホ操作やつり革、物の受け渡しなど、意外と人の目に触れる部分です。
手の甲の色やシワ、シミ、ささくれ、艶のない爪は、体の不調のサインにも見え、不健康な印象を与えかねません。

手や指先、爪の乾燥は今日からでも改善できます。
悪化する前に、ぜひ普段のハンドケアを見直してみましょう。

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