乾燥が気になる季節になると、真っ先に変化が現れやすいのが目の周り。
目尻の小じわやくすみ、クマ、まぶたのシワなど、目元にはさまざまな悩みがあらわれやすいものです。
さらに目元は人の視線が集まりやすく、わずかな乾燥でも疲れ顔・老け顔の印象につながることも。
エイジングケアにおいて、目の周りのケアは欠かせないパーツです。
乾燥による印象ダウンを防ぐためにも、目元を中心にしっかりと保湿対策を行いましょう。
目の周りが乾燥しやすい理由
乾燥が進むと、目元のカサつきや小じわ、くすみが目立ってくることがあります。
では、なぜ目の周りはこんなに乾燥しやすいのでしょうか。
目の周りは、頬やあごと比べても 皮膚が非常に薄い パーツです。
角質層も薄いため水分を蓄える力が弱く、軽く触れたときに骨を感じやすいのもその証拠です。
そのうえ 皮脂腺が少なく、水分量ももともと少ない ため、構造的に乾燥しやすい特徴があります。
さらに、保水力の低さと皮脂の少なさから バリア機能が弱く、肌内部の潤いが蒸発しやすい のも目周り特有の性質です。
肌の「バリア機能」の重要性については、以下のページをご参照ください。
目の周りの乾燥を進める外的要因
バリア機能が弱い目元は、外部からの刺激にとても敏感です。
次のような要因が乾燥を悪化させることがあります。
- 紫外線
- 空気の乾燥
- 目をこする・かくなどの摩擦
- ファンデーションやアイメイク
- 花粉によるアレルギー刺激
- パソコンやスマホなどのブルーライト
紫外線の影響は顔の皮膚と同じで、日焼けによる乾燥、シミ・シワの原因となります。
目自体が乾燥しドライアイになることも。
また、メイクの成分は薄い皮膚の目元に負担がかかりやすく、乾燥を引き起こす一因に。
メイク時やクレンジング時のこする行為も摩擦刺激となって小じわを招きます。
デリケートな目元は、ほんのわずかな刺激でも影響が表れやすい部位です。
ケアのしすぎも乾燥を招くことがあります
乾燥やシワが気になってケアをしすぎると、かえって逆効果になることも。
刺激の強いアイテムを使ったり、塗り込む際に摩擦がかかることで、シワやたるみを目立たせてしまう場合があります。
目の周りはこすらず、皮膚を動かさないように優しくお手入れすることが大切です。
目の周りの乾燥が引き起こす肌トラブル
皮膚が薄く、保水力やバリア機能が弱い目元は、乾燥するとすぐに肌トラブルとしてあらわれやすい部分です。
特に次のような症状が出やすくなります。
- 目尻やまぶたの小じわ
- 目元のくすみ
- まぶたや目の周りのたるみ
- 目の下のクマ
- 目まわりのシミ
- 目尻が下がって見える
いずれも見た目の印象を左右する、目立ちやすいトラブルばかりです。
目元が乾燥してターンオーバーが乱れると、古い角質が肌表面にたまり、くすみやシミの原因になります。
また乾燥が進むことで肌が硬くなり、小じわやたるみがより目立ちやすくなります。
40代以降の女性は特に注意が必要
年齢とともに肌トラブルは増えやすくなりますが、特に40代半ば〜後半の女性は注意したい時期です。
この頃は女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が大きく低下し、更年期の症状とともに肌の変化があらわれやすくなります。
エストロゲンが減ると、肌内部の保水力やコラーゲンの生成機能が低下し、乾燥しやすい状態に。
結果としてターンオーバーが乱れ、目元のたるみ・くすみ・小じわ・シミなどの悩みが増えていきます。
目の周りの肌トラブル対策
目元は顔の中でも特に皮膚が薄く、とてもデリケート。
乾燥対策を行う際も、できるだけ刺激を与えないケアが大切です。
洗顔は“やさしく”が基本
まず見直したいのが、毎日の洗顔方法です。
洗いすぎは必要な皮脂まで落としてしまい、肌のバリア機能を弱めて乾燥を進めます。
熱いお湯で洗うことも皮脂を奪う原因になるため、人肌程度のぬるま湯がおすすめです。
洗顔は 1日1回、汗をかいた日でも2回まで を目安に。
また、ゴシゴシこする洗顔や、タオルで力強く拭く行為も乾燥を招きます。
特に目元は摩擦に弱いので、たっぷりの泡で肌をこすらず「泡を転がすように」洗う ことが大切です。
水分を拭き取るときも、柔らかいタオルでそっと押さえるようにしましょう。
スキンケアは目元に適したアイテムを
目元に使うスキンケアは、乾燥が気になる時ほど選び方に注意しましょう。
ヒアルロン酸・コラーゲン・セラミドなどの保湿成分を含む化粧水や美容液を使ったら、必ずその上から油分を含むクリームやオイルを重ねて、水分の蒸発を防ぐ「フタ」をすることがポイントです。
皮膚が薄い目周りは保水力が低く、水溶性のアイテムをたくさん塗っても浸透しきれないことがあります。
浸透した分の潤いを逃がさないためにも、クリームで仕上げるのがおすすめです。
アイクリームを選ぶ際は次のポイントに注意しましょう。
-
油分が多すぎないもの
→過剰な油分は皮脂分泌の妨げになりやすい -
硬すぎず、やわらかく伸びが良いもの
→伸びが悪いと塗布時に摩擦が生じ、小じわの原因に
また、栄養成分がたっぷり入った“こってりしたクリーム”は、目元には刺激が強すぎる場合があります。
成分が豊富すぎることで、赤み・かゆみ・白いプツプツ（白ニキビ）などのトラブルが出るケースも。
肌が敏感な方や目元のトラブルが起きやすい方は、使用前にパッチテストを行うと安心です。
目の周りのツボ押しで美肌ケア
目の周りには、眼精疲労だけでなく、くすみ・たるみ・小じわの改善や肌のハリを高めるのに役立つツボが集まっています。
血行がよくなることで、クマの軽減やリフトアップ効果も期待できます。
ツボを押すときは、親指や人差し指の腹を使い、ゆっくりと優しく圧をかけるのがポイントです。
力を入れすぎたり、こするように押すとシワの原因になるため、刺激は最小限にとどめましょう。
睛明（せいめい）
目頭と鼻の間くらいにある、わずかなくぼみのツボです。血流をよくするので、ハリやくすみ改善の他にも眼精疲労・ドライアイ・目の充血を改善します。
瞳子りょう
目尻から1cmほど外側のわずかなくぼみのツボです。目の疲れ改善、肌の乾燥・目のタルミ・目尻の小ジワを改善します。
球後（きゅうご）
目尻と、正面を見た時の黒目との間の下にあるツボです。目の周りの血流を良くし、むくみやたるみを解消します。
四白（しはく）
正面を見た時の、黒目の下から1cmほど真っ直ぐ下にあるツボです。目の下のクマやたるみ、むくみを解消します。パソコンやスマホなどでの疲れ目にも有効です。
肌トラブルが起きやすく保水が苦手な目の周りのケア
目の周りは顔の中で最もデリケートな部位で、少しの乾燥でもすぐに肌トラブルとして現れます。
皮膚が薄いぶん水分を保つ力が弱く、外からの刺激にも影響を受けやすいため、丁寧なケアが欠かせません。
乾燥を進めないためには、余分な刺激を与えない洗顔と、しっかりとした保湿が基本です。
指で引っ張ったりこすったりせず、目元にはいつもより一段やさしいスキンケアを心がけてあげましょう。
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