大人ニキビの代表的な悩みといえば、あごにできるニキビ。
あごや口まわりは特にニキビができやすく、治りにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
また、男女問わず一年を通して「あごのゴワつき」を感じやすく、丁寧にスキンケアをしてもなかなかツルツルにならない部分です。
この「あごのゴワつき」や「ニキビができやすい」状態には、いくつかの原因が関係しています。
- 肌の乾燥
- 新陳代謝の低下や冷え
- ホルモンバランスの乱れ（生理中など）
- 髭剃りや摩擦による肌荒れ
- ストレスの蓄積
- 無理なダイエット
- 偏った食生活
- 睡眠不足や運動不足による生活リズムの乱れ
あごにニキビができやすいのはなぜ？
あごのニキビは、乾燥によって肌の生まれ変わり（ターンオーバー）が乱れることが主な原因といわれています。
乾燥した肌はバリア機能が低下し、うるおいを守ろうとして皮脂を過剰に分泌。
その皮脂が毛穴に詰まり、炎症を起こしてニキビが発生します。
あごはTゾーンやおでこに比べて汗腺が少なく乾燥しやすい一方、皮脂腺が多いのが特徴。
そのため、乾燥を補おうと皮脂が多く分泌され、結果的にニキビができやすく治りにくい状態に陥ります。
また、あごの表面がゴワついているのは、古い角質や皮脂汚れがたまり、ターンオーバーが乱れているサイン。
肌の生まれ変わりをスムーズに整えることが、あごのゴワつきやニキビを改善するポイントです。
あごのニキビ・ゴワつきを改善するために
あごのニキビやゴワつきを改善するには、十分な保湿とスムーズなターンオーバー（肌の生まれ変わり）が欠かせません。
ただし、間違ったスキンケアは逆効果になることも。
ここでは、正しいケアのポイントを順に見ていきましょう。
【1】あごの乾燥対策の注意点
まずは、あごの乾燥を防ぐために気をつけたいポイントです。
- 皮脂が気になるからといって洗いすぎない
- ぬるま湯（人肌程度）とたっぷりの泡でやさしく洗顔する
- 油取り紙で皮脂を取りすぎない
- 保湿クリームやオイルを塗りすぎない
- 角質ケアや毛穴パックをやりすぎない
過度な洗顔やパックは、皮脂を取りすぎてしまい、かえって皮脂の分泌を促してしまう恐れがあります。
洗顔は1日1〜2回までにとどめ、特に冬は朝の洗顔を控えるのも◎です。
また、油分を多く含むクリームを塗りすぎると、皮脂の分泌バランスが崩れ、乾燥を悪化させることがあります。
皮脂は本来、肌の水分蒸発を防ぐ大切なバリア機能を持っています。必要な分泌を妨げないこともポイントです。
さらに、角質ケアをやりすぎると、一時的にツルツルに見えても未熟な細胞が表面に出てしまい、
肌のバリア機能が低下します。結果として乾燥やゴワつきが悪化することも。
角質ケアはやりすぎず、肌の自然な28日周期のターンオーバーを大切にしましょう。
【2】水分を与える正しい保湿ケア
ニキビやゴワゴワ肌の根本的な原因は「水分不足」。
まずは、水溶性の化粧品でしっかりと水分を補給しましょう。
おすすめの保湿成分は、ヒアルロン酸・セラミド・コラーゲンなど。
洗顔後すぐの肌は乾燥しやすく、同時に浸透力も高いタイミングです。
化粧水や美容液をすぐに塗布し、うるおいを逃さないようにします。
拭き取り化粧水を使用してから保湿化粧品を重ねると、浸透力がより高まります。
その上で、油分を含むクリームやオイルを薄く重ねて水分を閉じ込めるのが理想的です。
油分だけでは保水効果が得られないため、「水分補給 → 油分でフタをする」の順番を意識しましょう。
【3】食生活であごニキビ・乾燥を内側から改善
外側のケアだけでなく、内側からのケアも欠かせません。
肌のうるおいを支えるのは、体の水分バランスと栄養バランスです。
水分補給をしっかりと
肌の乾燥やニキビを防ぐには、こまめな水分補給が基本です。
水や白湯、麦茶、スポーツドリンクなどで補いましょう。
特に、
- 朝起きたとき
- 入浴後
- 運動後や汗をかいた後
は体内の水分が不足しているため、意識して摂取するのがおすすめです。
カフェインを含むコーヒーや緑茶、アルコールは利尿作用があるため、水分補給には不向きです。
一度にたくさん飲むより、少量をこまめに摂るのがポイントです。
栄養バランスを整える
食生活は、野菜・魚・肉・大豆製品をバランスよく摂ることを意識しましょう。
脂っこい食品や甘いお菓子、インスタント食品の摂りすぎは、皮脂分泌を過剰にしてニキビの原因になります。
肌トラブルを防ぐ主な栄養素はこちらです：
- たんぱく質：ハリと潤いのある肌をつくるコラーゲンを生成
- ビタミンB群：抗炎症作用・新陳代謝を促進
- ビタミンC：抗酸化作用・肌の回復サポート
その他肌トラブルに欠かせない栄養素や食材など、以下のページをご参照ください。
【4】規則正しい生活が美肌への近道
健康的で規則正しい生活は、肌のターンオーバーを整え、美肌づくりの基本です。
- 早寝早起きを心がけ、十分な睡眠をとる
- 軽い運動で発汗を促す
- 1日3食をバランスよく
- 暴飲暴食を避ける
- 飲酒・喫煙を控える
- 便秘の改善
- ストレスをためない
腸内環境を整え、老廃物をためないことが、ホルモンバランスや自律神経の安定につながります。
特にあごは汗腺が少ないため、適度な運動で発汗することも大切です。
ニキビやゴワつきに悩まされないためには、外側のケアと同時に、生活リズムを整えることが最も効果的なスキンケアと言えるでしょう。
あごのニキビやゴワゴワを繰り返さないために気をつけたいこと
治りにくいあごのニキビやゴワゴワに悩まないためには、毎日のスキンケア習慣を見直すことが大切です。
つるんとしたなめらかな肌を保つために、次のような間違ったお手入れには注意しましょう。
皮脂を落としすぎる過剰な洗顔
ニキビの原因となる皮脂を落とそうと何度も洗顔をしていませんか？
洗いすぎは必要な皮脂まで取り除いてしまい、肌の乾燥を招きます。
乾燥するとターンオーバーが乱れ、かえってニキビができやすくなります。
肌の表面がベタつくのに内側が乾いている「インナードライ肌」の方は特に要注意です。
乾燥を補おうと皮脂が過剰に分泌され、悪循環に陥ります。
洗顔はメイク落としを含めて1日1回、泡でやさしく洗い、ぬるま湯で丁寧に流す程度で十分です。
ピーリングや角質削りのやりすぎ
あごのザラつきやゴワつきをすぐに解消したくて、ピーリングや角質削りを頻繁に行っていませんか？
やりすぎると肌が刺激から身を守ろうとして角質が厚く硬くなり、かえってごわつきが悪化することもあります。
また、削られて出てきた未成熟な皮膚細胞はバリア機能が弱く、乾燥を引き起こしやすくなります。
ピーリングは使用方法と頻度を守り、ケア後は水溶性の化粧品でしっかり保湿しましょう。
ニキビが気になってメイクを避ける
「メイクをするとニキビが悪化しそう」と、スッピンで過ごしていませんか？
実は、何も塗らないまま外出すると紫外線の刺激を直接受け、肌の乾燥やシミ、コラーゲンの減少を招くことがあります。
特にあごは紫外線が当たりやすい部分。
厚塗りする必要はありませんが、UVカット効果のある下地やファンデーションを薄くつけて肌を守りましょう。
また、無意識にあごを触る癖や、髪の毛先・衣服の繊維などが触れることも刺激の原因になります。
できるだけあごに触れないよう意識して、清潔な環境を保つことが、美しい肌への第一歩です。
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